第117話 ページ24
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「なのでそこはもうカプ神たちにお任せで。今はこれと言って好きな方もいませんし。というかそういう人できたことないですし」
グリーンはその言葉を聞いて数秒固まったあと、
「……お前ハタチ超えてるよな？」
と静かに言葉を絞り出した。
「ええ、まあ……」
「初恋の『は』の字も無かった青春時代ってどんだけだよ……」
「じゃあ、逆にグリーンさんどうだったんです？」
「俺か？俺は……うん、まあ、女子にもてはやされた時期もあったが……これと言ってしっかり恋愛した記憶はねえな……やっべ
その話を聞いたAはぷはっと吹き出してしまった。
「もー、グリーンさんもなんじゃないですか！……きっとグリーンさんのことだから、レッドさんと切磋琢磨して、ジムリーダーとしてもっと強く在ることを目指してきて、シロガネやまにいるレッドさんの事も気にかけて……」
「げ、当たってる」
「恋愛なんてしてる暇ないですね、それ！」
「はは、確かにな！」
二人で笑いあっていると、お皿を持った先発組が戻ってきた。
「ただいま〜！お留守番ありがとね3人とも」
そう言うシロナのお皿には、ディナーメニューももちろんだが、なぜかすでにデザートが盛られている。
「おいシロナ、お前なんですでにデザート持ってきてんだよ俺らは夕飯食べに来てんだぞ」
すかさずグリーンがツッコミを入れるが、
「あらっ、好きだからいいのよ！どう食べようと個々人の自由なんだから〜」
と機嫌よく返された。
「さいですか……」
「それじゃあ今度はAさんたちが取りに行く番ですね！」
元気に促してくれるミツル。
「それじゃあ行ってきます、食べててくださいね」
自分たちの食事を取りに行った3人を見送り、「それにしても……」とカトレアが呟いた。
「シロナさん、あの2人、なんだか一段と打ち解けてない？」
「あー、Aとグリーン？」
「ええ……何となく、今までとは違う気がするのよ」
「確かにそれは感じるわ」
神妙に頷く女性二人を見て、ミツルは「そうなんですか？」ときょとん顔だ。
「ミツルくんももう少し齢を重ねたらわかるわよ」
シロナの言葉に「そうなんですね……？」と一応は納得したミツル。
「あのお二人が仲が良さそうなのは最初からだと思ったんですが、何か違いでも……？」
「そうねえ、きっと私たちがいない間に、お互いを深掘りするような話でもしたんじゃないかしら」
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作者名：リトルポム | 作成日時：2022年8月3日 23時
