第107話 ページ14
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「お兄ちゃん……はこの際関係ないし、ハラさん……はおじいちゃんみたいなものだし、ヨウくんハウくんは年の離れた弟……みたいな。イリマくんは普通に先輩後輩だし……」
「イリマ？」
「私の後輩のキャプテンです。ヨウくんたちよりは少し年上ですが、それでも年齢差は大きいですよ」
「へえ、直属の後輩なのね」
シロナは興味深そうな表情でうんうんと聞いている。
「アーカラの御三家タイプ3人組は……まあ、カキくん含めあれで完成形でしょうし……マーマネくんマーレインさんは……まあ、あそこも私とは交流薄いですし……」
「なんというか、環境的にも恋愛は遠のきがちなのね」
シロナが苦笑するが、「そうでもないんじゃないかしら」とカトレアが待ったをかけた。
「だって、ここ最近はあの二人がずっと一緒じゃないの……レッドとグリーン、といったかしら」
「ああ！確かにあそこ2人はAとも年齢が近いしね。ねえA！あの2人はどうなの？」
水を得た魚のようにイキイキとしているシロナに若干気圧されつつ、「そうですね……」とAは少し考える。
「レッドさんはとりあえず、無口すぎるので知り合った以後の期間に対して交流が少なすぎる感がありますね……グリーンさんはそこそこ仲良くなれたとは思いますが」
「まああのコミュ力だものね。で、印象はどうなの？」
「お二人ともとても素晴らしいポケモントレーナーで……愛情を持って、責任をもって育てているのがよくわかります」
「ううーん、そういうことじゃなくってね……！」
「Aさんってこの手の話題に関してはちょっとずれてるところがあるのね……そこも可愛らしいけれど」
「え、ずれてる……？」
「シロナさんが聞きたいのは要するに、『恋愛対象として考えようとした場合どう感じるのか』ってことよ」
カトレアが解説を挟むと、シロナも「そう、そうなのよ！」と激しく同意した。
「こういうところがカッコイイと思う、ときめく、そういう視点でもう一度考えてみて！」
「え、はい……」
改めて、Aはカントー勢二人を思い浮かべてみる。
「……」
「どうかしら！？」
「……正直に言いますと、なぜかバトル中のグリーンさんの確信犯のような自信たっぷりの表情が出てきて……」
「うんうん、それで？」
「あの堂々とした、自信に満ちた試合運び、そして上手くいったときのしてやったりな笑み……そういうものを、私は好ましく思うのかもしれません」
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作者名：リトルポム | 作成日時：2022年8月3日 23時
