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くじらが90匹 ページ44

「いったな」
「ね、サーフボードで帰るなんてなんかの能力者かもね」

サボとコアラはあのあとすぐに『俺帰る!』といいハコをつれて出ていってしまったAを見送った

「勧誘し損ねたな」
「そんなに気に入ったの?」

嗚呼、とサボは海を見ながら呟いた

.

モビーに帰ると、何故か暗かった
普段なら甲板にもランタンの明かりがあるはずなのに、それすらない
辺りは暗くなり、そしていつも賑やかな船からも声が聞こえない

何かあったのではないか、俺はそう思って急いで船首に上がった

『た、ただいま!誰かいなーー』

パンバンッ!!

そうなにか破裂する音と火薬の臭いがして思わず目を閉じた
頭になにかつくのを感じて恐る恐る目を開ける

明かりがいつの間にかついていて、皆がひとかたまりで俺の目の前にいた
皆は満面の笑みでこういう



「「「お誕生日おめでとう!!!A!!!!」」」

『え…』

「おかえり!そんでもってhappybirthday!!」
「おうおう傷だらけだな!!」
「14歳の誕生日おめでとう!A」

次々とかけられるお祝いの言葉
それを一つづつ噛み砕いて、理解した

今日が自分の14歳の誕生日だと、じわじわと実感がわいてきた

『っあ、ありがと!』
「さてさて!おまちかねのプレゼントだぞ〜!」

サッチがマイク代わりの筒をもって、そういう
各隊の隊長や、傘下の船の船長たちから代表してもらえる

「あー…誕生日、おめでとう」
『ありがと、エース』

エースはまだどの隊にも所属していないが、俺に個人的に渡してくれた

「どれがいいか、マルコとかデュースとかに選んでもらったんだけどよ……」

プレゼントは植物図鑑
俺はエースに抱きついてありがと!という
イゾウからは性能のいいピストル、ハルタやビスタからは彼ら自身が使っているものとよく似ている刀を貰った

「さて、俺ら隊長からの最後のプレゼントは、マルコ」
「あー、よい……ほら」

渡された袋の中には、あのとき俺が折ってしまった小刀と同じものだった
新品で、それでも、よく手に馴染むものともう1つ、レザーブレスレットが入っていた
ミントグリーンに、青と白の刺繍でかっこよく白ひげのマークが描かれていた

「それは俺からだ…、特注でつくって貰ったもんだ」
『父さんが?』
「あぁ、カルミアのバンドを大切にしてるのもわかるが、お前専用のをいつかやろうと思ってたんだ」

気に入ったか?と聞く父さんに勿論、と俺は笑顔で返した

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作者名:サンカヨー | 作成日時:2020年1月24日 22時

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