くじら一家の末っ子くん

くじらが10匹 ページ11

目が覚めたら、そこはモビーの天井だった
体を起こすと医務室のようで……だが、少しだけ
なにかが違う気がした。

そんな気がして辺りをキョロキョロ見ていたら扉が開いた
船医だろうか、とにかく顔見知りに会いたいと思い振り替えると
そこにはからだの大きな優しい顔をした男とふわふわな髪の毛…まるでパイナップルを連想させる男の子だった


「あ！気がついたのかよい！」


んん？
と首をかしげた
聞き覚えのある喋り方に俺は冷や汗をかいた


「覚えてるか？お前海に漂流しててそれを俺達が引き上げたんだ」

『っえっと……とりあえず、助けてくれてありがとう、ございます……貴方たちは、誰、ですか』


全部嘘だと思いたい。
ここはモビーの天井にそっくりだが別の船で
この男の子はマルコにそっくりだけどマルコじゃなくて
俺が海に漂流してたのはあの婆さんのせいにしたかった





「ああ！俺はマルコっていうんだ！
こっちはジョズっていうんだよい！」



簡単に言おう、俺は起こしたからだを再びベッドに沈めた
固いベッドの上でなにが起こったのかわからない頭がいたかった

そして倒れた俺を心配してマルコとジョズは俺に駆け寄った


なにが起きてるんだ一体……

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