第１２話 ページ12
もう直ぐクリスマス休暇だ、とか何とか話しながらいつものグループで集まって話していた昼休み。
いつものグループというのは、Aにロニー、ユーゴ、ジム、クリスにヨハンを加えた男子六人構成のグループで、大学進学のための様々なプロジェクトを一緒に行っているグループだ。
Aは韓国、ロニーはイタリア系、ユーゴはフランス、クリスはイギリス、ヨハンはドイツ出身など、小さなグループながら国際色豊かだ。
勉強も好きだが、それ以上に芸術を好むメンバーが集まっていて、Aが練習で書いていた小説にロニ(ロニー)が絵を描いている所に興味を持ったユーゴが声を掛けて、そのまま流れで美術のクラスが一緒だったクリスたちも加わった。
企画力のあるヨハンや、リーダーシップの塊であるようなジム、他にも得意分野の別れている六人が組めば大抵の事ができるので自然と一緒に活動を行う。
前回の活動はハロウィン後の清掃だったため、そろそろ次の行動を考えるべきだという話が出たのは自然な事だった。
「地域の活動への参加はハロウィンで四回目だ。そろそろ自分たちで何かやった方がいいかもしれない」
「確かにね。皆、クリスマス休暇はどうするんだい？」
僕はこっちが実家だから移動はしないんだけど、とジムがヨハンが広げて見せたスケジュールを確認してから答えた。
ヨハンのスケジュールにはしっかりと帰省の文字が刻まれていた。
「オレは実家はこっちだけど、爺ちゃんの家に行くからイタリアに行くかな。普段使わないから言葉もちょっと怪しいし」
そう言ったロニに同意するのは同じく祖父母の家がフランスにあるユーゴだった。
僕も実家に帰るよ、と言ったのはクリス。
クリスの事情はAと同じようなもので、父親の仕事の関係でこちらの高校に来ている。
ただし、彼は大学からは本国に戻るらしい。
どちらにせよ、学校外での活動が必要だったのでこのグループに加わっている。
「Aはやっぱり国へ帰るのか？」
「あぁ。大学の事、母さんや兄さんたちにまだ言ってないからその話をしなきゃいけないし……」
ユナの部屋にも行かなければならない。
彼女が遺した最後のプレゼントを、渡される側が拒否するわけにはいかないのだ。
向けられる視線に兄たちのような感覚を覚えつつ、大丈夫と笑って見せた。
「じゃあ、休暇中に次の企画を案を各自考えてきてくれよ」
ジムの言葉に頷いた。
――タイムリミットはあと少し。
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はちうん(プロフ) - 繭さん» ありがとうございます。意識はしているのですが、たまに変な文章を書いてしまうので、そう言っていただけると嬉しいです。これからもよろしくお願いします。 (2018年3月14日 16時) (
レス) id: 0891d2b9a3 (このIDを非表示/違反報告)
繭(プロフ) - コメント失礼します。はちうんさんの文風がすごく読みやすくて尊敬します！これからも頑張ってください！ (2018年3月13日 13時) (レス) id: dba4d43671 (このIDを非表示/違反報告)
はちうん(プロフ) - KNさん» コメントありがとうございます、嬉しいです。これからもよろしくお願いしますね。 (2018年3月12日 7時) (レス) id: 0891d2b9a3 (このIDを非表示/違反報告)
KN - コメント失礼します。この作品すごく好きです。毎日チェックしてます(笑)文章がとても綺麗ですね!これからも応援してます!ファイティン! (2018年3月12日 0時) (レス) id: de585078da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：U_hi | 作者ホームページ：http://id35.fm-p.jp/408/yuna3lone/
作成日時：2018年2月19日 2時
