☆誰にも言えない私の秘密 (ページ33)

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北山side

入口の前で少し聞いていたAの話。

本当は心配で見に来た。

俺のソロで飛び降りた時

もしかして昔を思い出させたんじゃないかって。

だから笑顔でほっとした反面

目が合わないからもしかしてと思った。

全然進んでないカフェオレも

昔を思い出させたんだと実感した。

北山「泣いてる暇あったら、春樹さんにお父さんって呼んでやれよ」

「…それとこれとは別の話だもん」

北山「いつまでも、過去に引きずられるな。ここでカフェオレを飲んだあの日、そう言ったよな？あの日からお前は前を向いて歩いてる。だから、ここまで1人で来れた。俺のソロ見て思い出したんだろ？でも、震えてない。強くなったんだよ、よく頑張ったな」

ぽろぽろと涙を流すA。

その表情は昔と変わらなかった。

恐怖に怯えた10年前のAと変わらなかった。

それでも、この10年間ずっと

Aは耐えて生きてきた。

そばで支えてくれる春樹さんも愛海もいる。

そして俺も、これからもずっと支えていくと

あの日ここで決めた。

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