◇23話 ページ25
「と、とりあえず…歌い手やってます、まふまふと申します」
私の前に正座をし、深々とお辞儀をするまふまふさん。
大手様にこんなことをさせてもいいのか、と心が痛くなったので是非止めていただきたい。
「頭を上げてくださいっ!えっと、初めまして、なると申します。お会いできて光栄です」
「いえいえこちらこそ……!」
こうやって腰の低いところも万人に好かれるんだろうなーと違うことを考える。
「っていうかそらるさん!なるさんいるんだったら言ってくださいよ!」
「ラインも寄越さず家に来たの誰だよ」
「うっ……仰るとおりで……」
まるで勝ったと言わんばかりの先輩の表情。
大学時代から大人げないところ変わってない……
「はぁ、先輩。まふまふさんに大人げないことしないの」
「いや、これはまふまふが悪いだろ」
「はいはい、全く……そこは直した方がいいですよー」
はい、と黙り込む。あら珍しい。
まふまふさんと出会って何か学習したのか。
はたまた先輩が大人になったのか。
「あ、あのまふまふさんって長ったらしいのでくん付けとかでいいですよ」
「いやいや!まふまふさんの方が年上ですし……私の方は呼び捨てでも何でもいいので……」
「いえいえ、それこそ恐れ多いって言うか………」
「何?オレ漫才でも見せられてるの?」
互いに引く様子のない私とまふまふさんに呆れる先輩。
話し合いの上、私はまふさん。あちらはなるちゃんと呼ぶことが決定した。
きっとしばらくの間は名前を呼ばれる度、ビクビクする事になるだろう。
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飛鳥(プロフ) - 天夜梨夢@高浮上さん» ありがとうございます!とても嬉しいです!期待に応えられるよう頑張りますので、これからもよろしくお願いします! (2017年11月18日 19時) (レス) id: af015dff7f (このIDを非表示/違反報告)
天夜梨夢@高浮上(プロフ) - 凄く惹かれる作品ですね!大好きになってしまいました。更新頑張ってください!応援してます!楽しみに待ってます! (2017年11月13日 2時) (レス) id: a489068a93 (このIDを非表示/違反報告)
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