18枚目 ページ19
〜そらるside〜
「もし、どんな魔法でも使えるとしたらそらるさんは何しますか?」
「・・・・・・はぁ?」
後輩であり、親友であり、相棒のまふまふが唐突にそんなことを聞いてきた。
「この前そんな話をしている人がいたんですよ。だから聞いてみました」
「うーん・・・そうだな・・・ちなみにお前は?」
「僕ですか?僕は世界征服ですかね!」
「あっそ」
「嘘ですよ!」
慌てた様子のそいつに笑みがこぼれる。
どんな魔法でも、か・・・
「例えばさ」
「はい?」
「時を戻せる魔法があったとして、その時計を左向きに回す」
「そらるさん・・・・・・」
「なんてな」
んんっ!?とまふまふは目を丸くする。
本当に表情がコロコロ変わる奴だ。
「たとえその時計を左向きに回せたって、それくらいだよ」
お茶を一口飲んで一息置く。
「隣の世界じゃどれもガラクタで価値のないものだろからな」
失った時間は、止まった日々は、死んだ人間は・・・・・・もう戻ってはこない。
自分が1番分かっているのに、それでも取り出したいと思うのはやはり、彼女のことが忘れられないからだろう。
「・・・そらるさんは本当に桜花のことが好きですね」
ふっ、とまふまふは微笑する。
「ほっとけ」
照れ隠しでまたお茶を飲んだ。
ねえ見えなくたって構わない。
だから・・・・・・好きだって言わせてよ。
「そうだ!スペシャルライブをしましょう!」
「スペシャルライブ・・・?」
目をキラキラと輝かせて俺の方を見てくる。
何やら面白いことになりそうだ。
13人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
京(プロフ) - 月夜さん» そう言っていただけて光栄です!最後まで読んで下さりありがとうございました! (2018年7月19日 17時) (レス) id: c0d6c077f3 (このIDを非表示/違反報告)
月夜(プロフ) - 最高でした、とても感動してつい涙してしまいました。とても良かったです (2018年7月19日 15時) (レス) id: 56b5102f12 (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - アオイさん» ありがとうございます! (2018年7月2日 14時) (レス) id: c0d6c077f3 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - 最高でした………めっちゃ感動しますね(´Д⊂ヽ (2018年7月2日 7時) (レス) id: 0836a54460 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ