膝枕 ページ18
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「へえ。そういう考え方もあるんですね」
「うん、この方が時間短縮にもなるし簡単じゃない？」
「はい。ありがとうございます」
赤葦に勉強を教えている間に後ろから微かに寝息が聞こえてきて、振り返ると木兎が気持ちよさそうに寝ていた。
「Aさん、勉強教えるの上手ですね。わかりやすかったです」
「そう？お役に立ててなによりです」
私は木兎に自分のブレザーを掛けた。
「木兎さん、寝たんですか」
「うん、寝ちゃったみたい」
「部活の疲れですかね」
「そうかも」
「じゃあ、俺そろそろ帰りますね」
テーブルのものを片付けて、赤葦は立ち上がる。
じゃあ、あと木兎さんのことお願いします。
そう言ってペコリ頭を下げて部屋を出ていった赤葦に私は手を振った。
なんだ、今日は特別邪魔という邪魔をしに来たわけじゃないのか？
本当に木兎の監督役で…？
だって、最後の最後で私と木兎を二人きりにするなんて…ねえ？
それにしても、気持ちよさそうに寝てるな木兎。
私は木兎の机に置いてある【木兎光太郎】と汚い字で名前の書かれたノートを見つけ、目を細めた。
…懐かしいな。
木兎の隣に座ってツンツンと頬を突くと、木兎が薄っすらと目を開けて私の指を掴む。
「あ、起こしちゃった？」
「起きてた」
「え、起きてたの？いつから？」
木兎が寝そべったまま私を見上げる。
「膝枕して」
ちょっと、流れがわからない。
聞き返す間もなく、膝にずっしりとした重みが乗った。
「Aが構ってくれないのが悪い」
「…は？」
「赤葦にばっかり勉強教えるし」
「それは木兎が、」
木兎が赤葦にテスト勉強でできないところはないか話を振ったんでしょう。
と、言いたいところだが木兎がお決まりのように唇を尖らせているから口を噤む。
いつもの私も傍から見たらこんな風なのかな。
私の膝に頭を横向きに乗せてツンとしている木兎を見下ろす。
そんな彼を見て思うところがある私は、息を深く吸った。
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アニメしか勝たんっ！！ - やっぱり、木兎さんはかっこいい...！ すっごくキュンキュンしました！ それと、赤あしの片思い... 素敵な作品ありがとうございました！！ (2021年9月6日 19時) (
レス) id: a9d6af11eb (このIDを非表示/違反報告)
しきし(プロフ) - 木兎が好きで色々な木兎作品を読みますが、結局小鈴さんのこの作品に戻ってきてしまいます、何度読んでも好きです！！ (2020年8月21日 20時) (レス) id: 46b82dd2cd (このIDを非表示/違反報告)
モンブラン♪@アップルパイも捨てがたい(プロフ) - 尊い。私ごときの語彙力じゃ表せないです。なんか、もう、尊い。 (2019年11月24日 22時) (レス) id: 4e49721770 (このIDを非表示/違反報告)
c.f(プロフ) - 番外編読みました。私のツボを抑えておられますね…最高です。そして実は短編集とかもいける口では…？と思ってしまうほど纏まった内容でドキドキが止まりませんでした！また更新楽しみにしてます！ (2019年10月4日 21時) (レス) id: 05c431cb99 (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - 通知がきて飛んで来ました！やっぱり木兎さんの書き方上手ですね。強引な感じも好きです。そして作者さんも好きです。これからも楽しみにしてるので更新頑張ってください！！！ (2019年10月3日 18時) (レス) id: 1247715456 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小鈴
| 作成日時：2019年7月30日 20時
