【wrwrd！】短編集なんですが！ (ページ2)

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朝起きたら何故か隣に妹が寝ていた

妹と言っても血の繋がりはない

10数年前に親が再婚
そしてお互いが連れ子

特に反対もなく、妹の方もすぐに懐いてくれたのでこれといった問題もなく今まで過ごしていた

過ごしていたのだが………………

「何でおんねん」

こちとら二十代も折り返している年齢
妹はついこの前二十歳になったばかり

色々とあかんやろ…………

たまたま帰ってきていた実家

妹も休みが取れたらしく同じように帰ってきていた

ようやく二十歳になったということもあり家族皆で色々とお酒を飲んだ記憶はある
実家ということもあったのか飲みすぎてしまったとは思う

思うが…………

「これはあかんて……」

お互い服を着ていない
ベッドの近くにお互いの服などがぐちゃぐちゃに脱ぎ捨てられている

「マジであかんて……」

何となくの身体の倦怠感

そして妹の首筋に赤い印

………………………………マジであかんて

『ん…………』

「！？」

『トン兄？』

「………………おお」

『フフフッ起きたときに目の前にお兄がいるのってなんだか嬉しいね』

「…………A？あんな……」

『一線は越えてないよ、キスはしたけど』

「………………十分アウトやろ」

『私ね、ずっとお兄が好きだったの』

「はっ？」

『ずっとずっと好きだったの

初恋だった。でも兄妹だからって諦めてた』

「……」

『お父さんとお母さんも知ってる』

『ダメなことはわかってる。でも、本当に好きだった』

「…………なんや……俺だけかと思っとったけど
違ったんやな」

『お兄？』

「俺も好きやったで
好きで好きで、このまま一緒におったらあかんって思って家を出たんや

何や、我慢しやんでもよかったんやな」

『本当？』

「おん、俺も好きやで
けど、やっぱり兄妹だから一緒にはなれん
血の繋がりはなくてもや」

『……』

「色々と許されへんことばっかやと思うけど
それでもよかったら、一緒に住むか？」

『いいの！！』

「お前の職場にも近いし、問題ないやろ」

『～～～お兄大好き！！』

「俺は愛してんで」

．
[あの子達の事を考えるのなら私たち別れた方がいいのかしら]
[確かに、その方が孫も抱けるかもしれないな]
[なら早速！！]
[まあ、俺たちはとりあえず今だけでも出ていった方がいいかもしれないな
邪魔をするわけにもいかないし]
[でしょ！ほら、行きましょう！]

．
そんな会話が両親がしていたなんて知らず俺達は愛を確かめあっていた