逃げただけでした。#1

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「無理せんといてな、」


『＿＿＿＿＿ぇ、』


「うちも、しぃしぃも.......りりむも皆、Aの味方やけん」






そう関西弁混じりに、笑顔を見せてくれた。

ひまちゃんの少し離れたところから、しぃちゃんとりりむも微笑んでいるのが視界に入って。




＿＿＿＿＿＿＿味方だから。

その一言がじわりと胸に沁みて、まるで魔法みたいに私の心をふっと軽くしたんだ。






『あ、りがと.......』






少し掠れた声だった。嬉しいのに、泣きそうになった。










「じゃあね、A！」

「ばいばーい」

「来月絶対コラボしようね、またね！」






そう言って手を振るひまちゃんにしぃちゃん、りりむに私も控えめに手を振り返す。

3人がタクシーに乗って、そして走り去って行くのを私はずっと目で追っていた。夜風が頬を撫でる感覚が、気持ち良い。






" 来月絶対コラボしようね "

ふと去り際、残してくれた言葉が頭の中を占めている。







『＿＿＿＿＿ごめんね、』


小さな小さな私の声は、夜風の音と一緒に消えてくれた。







ごめん。

ひまちゃんにしぃちゃん、りりむ。それからばねちゃんに、さくちゃんも。多分私、来月の女子会参加出来そうにないや。




あのね、私ね。
来月からライバーの活動、辞めるの。お休みするんだ。


黙っててごめんね。嘘ついて、ほんとにごめん。





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