パパ活【2】

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あれから、私がまふくんの事を今まで以上に知ってしまって。
連絡は一向に出来ないままだった。

部屋の隅にぽつん、と置かれた紙袋を見る度にまふくんのことが頭に浮かんで。胸がぎゅっと締め付けられた。



せめて視界に入る機会を減らそうと、ベッドと壁の間の僅かな隙間に移動させた。
それでも、ベッドに寝っ転がって壁下に視線を移せば簡単に見えてしまうんだけど。





＿＿＿＿＿＿深夜23時、

ベッドに横になりながらはあ、とため息を吐いた。


良い加減返さなきゃ。そう分かってはいるけれど、どうすれば良いか分からない。メッセージを送る勇気もない。





まふくんのマンションはオートロック式だから、きっと運が私に味方しない限り、まふくんに会わずにマンション内に入るのは難しい。


あのマンションの住人さんがドアを開けたタイミングで、どさくさ紛れに通って、それからまふくんの部屋のドアノブに掛ける.......なんてことが出来たら、それが理想なんだろう。

でも、それが成功する可能性はきっと低い。





......................ああ、ほんとにどうしよう。

ここ数日同じことばかりを考えて、悩んで。それでも結局、答えは出ないままだった。





スマホを手に取る。通知が来てないことは、分かっているのに。意味もなくメッセージアプリを開く自分がいて。


どうせ何も来ていないのに。

何度目かも分からないため息を口から吐き出した。
イヤホン片手にアプリを閉じた後。次は紅白のアイコンの動画サイトを開いた。





ここ2週間のおかげで、私の動画サイトのホーム画面は彼の名前を検索しなくても、彼が出てくる様になった。



生放送の切り抜き。
まふくんのオリジナル曲。
歌ってみた。コラボを含めた実写動画。



そして私は、まだ未再生のまふくんの実写動画をタップする。
実写動画は、色んな方とのコラボのイメージがあったけどこの動画はまふくん1人のようだ。






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