パパ活【2】

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あ、やばい。やっちゃった。

スマホの無事も気になるところだけど、東京の街中ということもあり。



100%余所見していた自分が悪いけど、文句を言われるんじゃないかと、恐る恐るぶつかってしまった人に目を向けた。その人はチッと舌打ちをして歩いていく。

それにほっとしつつも次に気になるのは、手から離れて地面に落ちた私のスマホ。






「落とされましたよ」

『あ、ありがとうございます‼︎』





それをなんと私の前にいた男性2人組のうちの1人がわざわざ腰を屈めて、拾って下さったのだ。

黒髪で高身長。マスクをしているから顔はよく見えないけど、わざわざ拾ってくれるなんてイケメンだ。


そしてその人からスマホを受け取ろうと、手を伸ばした時。





「え、」





一瞬、驚いた声で私のバキバキに割れたスマホの液晶画面を二度見している。.............様な気がした。

ふと視線を落とすと、画面はまふまふさんの検索結果で。





『どうかされました？』





少し気になって聞くと、その人はいえ、とそれだけだった。
そのまま私はもう一度頭を下げて、2人組の男性から早足で去って行った。

時間差で真っ黒になった液晶画面には、全体がバキバキに割れて目立っている。



やっちゃった。
そう思いつつ人前で大胆に落としてしまった恥ずかしさもあって、急いで家帰ろうと早足で足を進めた。







「そらるさん？どうかしました？」

「なんか、さっきのスマホ落とした人まふまふのリスナーっぽかった」

「え、それ大丈夫でした？」

「うん、何もされなかった」

「..............でもどうしてまふくんのファンって分かったんですか？」

「スマホの画面一瞬見えてYoutubeでまふまふの動画検索してたから」

「えええ、そらるさんよく分かりましたね」

「(でも何故か俺らには何も反応してなかったよな.......)」






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