パパ活

26 (まふまふさいど) ページ26

(まふまふさいど)





Aちゃんが家に来た翌日。

ぱちっと目を覚ましたのは朝.............ではなくて、丁度お昼頃。いつもよりも早いくらいの時間だった。



まだ頭が寝起きのまま、いろはとぽてとにご飯をあげて、そういえば今日天ちゃんが来る日だったな、なんて思い出した。
ゲームしようって約束したんだっけ。



昨日はそのまま寝ちゃったし、天ちゃんが来る前にシャワーでも浴びようと思って、浴室の方に向かう。

脱衣所まで来た時、あれ？と思い、ふと目を止めた。





「これ、なんだろ」





脱衣所の隅に置いてある、それを目にして呟く。

視力が良い方ではないから、うっすらぼやけて見えるそれはたぶんアクセサリー⋯⋯⋯だと思う。



自分がここに置いたままにしてたっけ、と思ってそれを手に取ってよくよく見てみる。でもそれが、自分のではないことと。

どこかで見たことがあるのにも気づいて、あっと声が出た。





これって確か______
Aちゃんが昨日、付けてたやつ.......だ。





僕のイメージカラーのイヤリング。

何でここに？と最初は首を傾げたけど、そういえば昨日彼女にシャワーを貸したことを思い出して。


その時に置いて帰っちゃったのかな、なんて考えつつスマホを手に取って、メッセージアプリを開いた。

彼女とのトーク画面を開いてメッセージを打つ。






「昨日、イヤリング忘れていってない？＿＿＿＿＿っと」





そう送信すると、すぐに既読の2文字が付いて。

そのまま手に取ったイヤリングの写真も撮って、送っておけば、ごめん、置いていっちゃったみたい、とAちゃんから返信が来た。


それに大丈夫だよ、また今度会った時に渡すねっと返して。
ありがとう！と送られてきたメッセージを見て、嬉しくて顔が思わずにやけてしまったのは、内緒。





彼女から送られてきたメッセージに既読をつけた後。

ふとシャワーを浴びようと思って、ここに来たことを思い出して、手に取ってあったそれを元の場所に置く。


でもすぐにここに置いて落としたりしたら.......なんて考えが頭を過ぎって、Aちゃんのイヤリングはリビングの机の上に一旦避難させておいた。





それをそのままにしていたせいで、この後遊びに来た天ちゃんに、彼女いたの!?と問い詰められてたのはまた別の話。





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