【アイカツ！】フレームイン⇔アウトオブフォーカス

第7話 ページ8

A『先輩！私、あおい先輩のことが・・・、』
あおい『ありがとう、Aちゃん。私も同じ気持ちだよ、でも・・・、』


いちご『あおいは"私の"だから』



A「・・・っ！？」

私は飛び起きた
ここは寮の部屋、そして今起きたってことは、

A「夢か・・・、」

ため息・・・、
でも覚えてる、あの出来事は夢じゃない
星宮先輩はあおい先輩のことを・・・、
そして、私の気持ちに気付いた星宮先輩は・・・、

敵うわけがない
相手は正真正銘のトップアイドルで、
この学園に来る前から二人は仲良しで

一方の私は、アイドルと写真家、2つ合わせてやっと1人前の中途半端な存在で・・・、
きっと自分自身を諦めさせるためにこんな夢を見たんだ

時計を見ると、まだ5時前だった
もう少し眠ろう、こんな気持ちではどの道何も手に付かないから―――


次に目が覚めたのは、アイカツフォンの着信音に起こされた時だった
うっ、ちょっと寝すぎたかも・・・、
手探りで画面をタップして、寝転がったままアイカツフォンを耳に押し当てた

A「もしもし？」
あおい『あ、Aちゃん？今学園内にいる？』

あおい先輩だった
現金なもので、あんな思いをした後でも声を聞けるだけでほっとしてしまう自分がいる
そうだ、早く気持ちを切り替えないと
どうせアイドルは恋愛禁止、もとより何の望みもないのだから

A「はい、寮の部屋です」
あおい『よかった！ちょっと校舎に来てくれない？』


☆★☆★☆


あおい「あかりちゃんとスミレちゃん、絶対にこのショーに欠かせないと思ってたから」
A「そうですね、特にあかりちゃんはドリーミークラウンのデザイナーさんとも交流があるし」

呼び出されたのは、ルミナスの大空あかり、氷上スミレと話をするためだった
あおい先輩はこのふたりにもショーに出てもらいたいみたい

あおい「うん、そうだ！Aちゃん、２人のためにライブシミュレーション見せてくれないかな」
A「わかりました、今準備します！」

そう、別に特別な関係なんて目指さなくてもいい
このままでも私たちはお互いに唯一無二の関係でいられる
これもひとつの"特別"なのだから

シミュレーターにフォトをセットして、起動する
幾度となく繰り返してきた、私の第３のアイカツの形
編成は星宮いちご、紫吹蘭、加えて大空あかりに氷上スミレ
コーデ違いを並べて８枚

大丈夫、平常心でいつもどおりやればいい
私はタッチパネルに指を乗せた

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