第12話 ページ13
ひどく雨が降っている
まるで世界が私を恐れて邪魔をしているみたい
ピピ、カシャ
いちご「あれ?Aちゃんも来てるんだ」
あおい「ちょっと私を取材中なの」
A「よろしくお願いします」
今日は星宮先輩のラジオにソレイユ3人が集合する回の収録
窓の外の様子とは対照的に、現場にはいつも以上に熱がこもっていた
やっぱりソレイユは特別だから
この3人が集まるだけで周囲には笑顔が溢れ活気に満ちてくる
蘭「聞いてるよ、コンテストの写真を撮るんだろ?順調か?」
A「はい、もう何枚か候補は、でももっと良くできると思います」
いちご「ふーん・・・、」
星宮先輩は、一瞬、"あの目"で私を睨んだ
私にしか気付かれないように
それだけで雷のように恐怖がほとばしって襲い掛かってくる
でも・・・、
A「今日のあおい先輩、いつもと違います、やっぱり星宮先輩が一緒だからなのかも」
いちご「よく見てるね、そう、私たちは一緒にいるだけでお互いに元気を分け合えるの」
こんな牽制に屈したりしない
絶対にあおい先輩を振り向かせてみせるんだから
あおい「いちごー!ディレクターさんが呼んでる!」
いちご「今行くねー!・・・、それじゃ、また」
去っていく星宮先輩の背中に、私はレンズを向ける
あなたももう、私のフレームの中ですから
☆★☆★☆
《と、いうわけで、6月××日、○○ホールにて開催、ジューンブライド・ファッションショー、チケットは各ネットストアで販売中です♪》
《あおい、今回の見所は?》
《やっぱりエンジェリーシュガーのプレミアムドレス!いちごのために天羽さんが制作中の新作が披露される予定なの!これは穏やかじゃない!》
《他にもキュート系のブランドが勢揃いで新作を出す予定なんだよな?》
収録が始まって、スタジオのドアは締め切られた
私は窓の外からシャッターを切る
ソレイユでお仕事をしている時のあおい先輩、やっぱり輝いてる
この輝きを写真に収めてみたい、そのことが私とあおい先輩を結びつけるひとつの絆になる気がするから
少し離れて、構図を変えてもう一枚
ううん、ダメ、これじゃない、もっと、もっと表現できるはず
フォーカスを変えて、露光時間を変えて
窓の前を横切る人をフレームに入れたりして
A「(違う・・・、)」
撮れない・・・、
思い通りに切り取れない
撮りたいものは確かに目の前にあるのに
どうして・・・、
外では遠くから重い雷鳴が響き始めていた
14人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きらるり(プロフ) - こんにちは!コメントありがとうございます!ドキドキしていただけてとても光栄です!これからもドキドキなお話を書けるよう頑張ります♪ (2016年9月5日 6時) (レス) id: f49683637b (このIDを非表示/違反報告)
小林ふうり@dr(プロフ) - 面白かったです。私はあおい推しなのでとてもドキドキして、良かったです。これからも、頑張ってくださいね! (2016年9月3日 15時) (レス) id: d5d4dc728a (このIDを非表示/違反報告)
きらるり(プロフ) - 夏気味うどんさん» はじめまして!読んでくださってありがとうございます!そう言っていただけると本当に嬉しいです!書いてよかった・・・(´▽`) こちらこそコメントありがとうございました!! (2016年8月18日 23時) (レス) id: f49683637b (このIDを非表示/違反報告)
夏気味うどん(プロフ) - わーーー!!こういうお話待ってました!!素晴らしい小説ありがとうございますっ!!! (2016年8月18日 23時) (レス) id: 90d1ded8fc (このIDを非表示/違反報告)
きらるり(プロフ) - 唯さん» 唯さんいつも一番乗りありがとうございます!更新頑張ります!ドロシーのお話も半分くらい下書きできてるのでもうちょっと待っててください( ; ̄ω ̄)ゞ (2016年8月4日 22時) (レス) id: f49683637b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:きらるり | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/krrr_homepage/
作成日時:2016年8月3日 23時