23話。 ページ24
3階。
ここは1年生の教室が並ぶ階だ。
ちなみに職員室と3年生の教室は1階にある。
4階に収まりきらなかった音楽室は2階、視聴覚室は3階。
しかし3階はもう上に上がるだけなので、攻略難易度はベリーイージーだ。
4階。
さて、やっと目的の階についたが、目の前の図書室までは一筋縄では行かせてくれない。
最後にして最大の壁、階段と図書室に割り込むように存在する書道室。
名前の通り書道をする教室なのだが、ここは他の教室に比べて尋常じゃないくらい静かなのだ。
例えばこの手に持っている鍵が音を立てたら、全員の目がこちらに向くことは確実だ。いや、ちょっと言い過ぎたけど。
屈んで音を立てないように進む。いつもこのルートを通って図書室に行くのだが、ちょっと楽しいと思っている自分がいるのは否定できない。
「よし、ついた…!」
図書室に滑り込むと、お互いにガッツポーズを決めて喜びを共有する。
うん。中々天宮くんとも仲が良くなってきたのではないのだろうか。
天宮くんの方もそう思ってくれているようで、心なしか表情が柔らかい。
「天宮くん、本とか読む?」
「あんまし読まないなぁ…」
「ふふ、うん、そんな感じする」
「なんか貶された気分なんだけど」
「貶してないよ?ところでこの本はどう?天宮くんにおすすめなんだけど。」
「絶対貶してるよね!?僕も高校生なんだから絵本なんて読まないよ!」
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るぅ(プロフ) - 小説見ても、最後のあとがき見ても泣きました!最高でした!これからも頑張ってください!全力で応援してます!! (2018年9月22日 22時) (レス) id: 44848c94a9 (このIDを非表示/違反報告)
しあ。(プロフ) - うはー、セイシュンすぎるー( ・ω・) (2018年7月20日 10時) (レス) id: 3344a8c17f (このIDを非表示/違反報告)
ゆずもち - なので周りの人に悩みが伝えられて『不登校』などでも自分で考えて選択できている人は私なんかより強い人だと思います。(実はリスカとかもしてしまっていて)こんなものをネットでしか出せない、しかもまとまりの無い自分語りでした。長文すいません (2018年7月11日 2時) (レス) id: 59a56879c2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずもち - 私は小説とかで出てくる『何でも言える友達』という存在が羨ましいです仲のいい子はいるけどどこか信用できなくていつも八方美人してしまって学校から帰って暗くなってしまいますでも不登校になったりとか特別な教室での通学するほどの勇気すら持てません (2018年7月11日 1時) (レス) id: 59a56879c2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずもち - 今回も素敵なお話でしたなんだか温かい気持ちになりました (2018年7月11日 1時) (レス) id: 59a56879c2 (このIDを非表示/違反報告)
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