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廉side
医師「ありがと。じゃあ付けるね。痛くはないからね」
そう言って俺の人差し指に
パルスオキシメーターをはめていく先生。
＊
数秒も経てば、酸素濃度が測れたらしく
医師「うん、廉くん苦しいんじゃない？」
そう言ってきた。
「……別に、」
それでもなお、嘘をつき通すつもりで
居る俺。こんなん子供っぽいって分かってんねん。
ちっこい頃から担当医をしてくれてる
この先生は千里眼やから
こんな俺の嘘、見抜かれてるって。
でも、俺…もうこの治療疲れたんよ。
医師「そっか、でも先生が心配だから酸素マスク付けとこうね」
そう言って酸素マスクを
付けてくれた先生
そのお陰で、さっきよりも
息苦しさが減って楽になった。
医師「そう言えばさ、この前の血液検査の結果なんだけどさ」
と俺が無言を貫いてると
先生が1人勝手に話し始めた。
医師「だいぶ安定してきてたよ」
「っ…」
その言葉には思わず反応してしまった俺。
医師「よく頑張ってる。本当に。しんどいよね、こんな治療。副作用も酷くて、吐いて、熱出てなんてさ」
「っ…涙」
その先生の言葉に
ついには涙が出てしまった俺。
そんな俺に気づいて、指で
優しく拭ってくれる先生。
医師「しんどいよね、廉くん。心も体も。この治療始めて3か月近く経って、なのに先生まだ1度も廉くんから"しんどい""辞めたい"って言葉聞いたことなくて…凄いなって心の底から思ってるんだ」
「…ホンマ、？」
その言葉についに
無言で入られんくなって
この先生になら俺の本音
にぃ達には言えへん事言えるんかな。って
何故か自然と心が…気持ちがそう思ってた。
医師「うん。ほんとだよ。この治療大人でも嫌だ！って泣いて、自暴自棄になっちゃう人多いのにさ。廉くんは涙も弱音も吐かずに頑張ってて偉いなって。強いなって思ってる」
「っ…泣」
医師「でもさ、そのままだと心臓は安定するかもしれない。けどね、今度は廉くんの心がしんどくなっていく一方だと思うんだ。だから、先生にだけでもいいから、廉くんのしんどいって思ってる事。全部じゃなくてもいい、少しづつでいいから教えてくれないかな？」
そう言われて、俺は泣きまくった。
俺、多分言ってほしかったんや。
"頑張ってるよ"って。
そう言ってほしかったんやと思う。
そして気がつけば俺は、先生の
腕の中で泣いて、疲れて眠っとった。
＊
それから次に目を覚ましても
先生は居てくれた。
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、 - 😃⤴⤴ (6月27日 18時) (
レス) @page50 id: 1ac485f5e1 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬優花(プロフ) - manaさん» manaさん、こんばんは。お返事が遅くなってしまい申し訳ないです。情緒不安定のお話しを読んでくださりありがとうございます。そうですね、どんな時も周りの方々のサポートと理解が必要ですよね。この話は特にそこを心がけて書いてたのでそう言ってくださって嬉しいです (2023年3月3日 20時) (レス) id: b90b4ec0c7 (このIDを非表示/違反報告)
mana - こんにちは。今回、廉くんの「情緒不安定」を読ませていただきました！周りのサポートって大事なんだなぁと改めて思いました！ (2023年2月21日 12時) (レス) @page13 id: da9b4cff38 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬優花(プロフ) - 黒瀬 さくらさん» さくらさんおはようございます♪part20も私なりのペースで頑張っていきますのでよろしくお願いします（^^） (2021年2月1日 8時) (レス) id: b90b4ec0c7 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬 さくら(プロフ) - おはようございます！もう、パート20ですか…早いです！これからも優花さんのペースで頑張ってください。これからも応援してます♪ (2021年2月1日 8時) (レス) id: 6ea3f9f285 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒瀬優花
| 作成日時：2021年1月18日 15時
