狼 青 年 〜素顔を見せた彼〜

新たな動き ページ7

宏太side



………涼介が、了承したことで……光さんも、頷かずにはいられなかったらしい。




そしてそうとなれば、事が進むのも早くて。

皆の母さんたちも、頑張りなさいとだけ言って笑って背中を押してくれたし。



さらに秀さんに相談すれば、「だったら……」と、俺ら全員が納得するようなプランを考えてくれたんだ。



それは、リスクを最低限にまで減らしてくれて。

俺らの“ミステリアス”な部分を極力崩さず、今後の活動にも影響を与えづらいもの。


光さんにも、納得して貰えた。





宏「最高です」

大「なんか………なんか、あれだな！スカッとする！」

雄「ちょっと楽しみだね笑」

裕「……なんなら、これを動画にするのも…」

秀「……………アリだな」







……涼介は……やっぱり、少しの不安はあるみたいだけど。

以前よりも、吹っ切れたような感じがしていた。




………あれから学校に行ってるのは、裕翔だけ。



転校するならいいやって言う考えの大ちゃんと、卒業するだけだからもういいやっていう考えの俺と雄也は、学校へは行かず。


涼介と4人でスタジオに集まっては、どういう流れで転校に持っていくかの計画を立てる日々だ。






大「ねっ！いつにする？」

宏「1、2年のことを考えると、早めがいいよなぁ…」

雄「特に有岡くんはね。山田は裕翔に勉強教われるけど」

涼「うん。………大ちゃん、心配…」

大「う、うるせぇよ…」




秀さんには、既に芸能界御用達の高校への連絡をしてもらった。

………その学校には……Honey Beeのことも、ちゃんと話して。

しっかりとガードを固めてもらうようにいえば、そういう生徒は俺らだけじゃないこともあり、もちろんですと頼もしい返事が来た。





あとは、今の学校側に……あれのアポをとって……

そこから……あれをドーンと………






宏「…へへっ」

雄「え、何？笑」

宏「いや。………楽しみだなって」





まだ、始まってもいないけど。

この動画が公開されたら……涼介をイジメていた奴らや、SNSで変な噂を流した奴はどう思うかな。

その噂を信じていた奴らはどう感じるかな。

疑っていたクラスメイトは、驚くかな。





まるで、涼介の弱みを握る奴らを逆襲するような。

そして、クラスメイトや先生たちにドッキリを仕掛けるような、この計画に。


俺は少し、わくわくしていた。

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