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お墓はあるけど、涼介は行ったことがない。
涼介の母親にも親戚はおらず、俺が手入れをしている。
命日になると、毎年少し不安定になってしまう涼介。
母親が死んだところに居合わせていた涼介は、押し入れに隠れていたとは言えど、当時のことを思い出してしまうんだろう。
いわば、トラウマ…というやつだ。
……今日は学校も休ませるか。
そうと決まれば、素早く学校に電話をかけて、念の為に薮くんにもメールを入れておく。
光「じゃあ涼介、侑李と慧起こしてきてくれる?」
涼「……………ひかも…」
光「ひか、ご飯作らないとだからさ。涼1人で起こしてきて欲しいな」
涼「やだ………っ…」
光「あー、ごめんごめん、じゃあ後で一緒に行こっか」
こういう日の涼介は、俺にべったりで決して離れようとしない。
遠慮しいなところがあるし、こんなにべったりくっついてくれることなんて最近じゃあまりないから、思わず口角が上がってしまう。
俺の腰に手を回してくっつく涼介の温もりを背中に感じながら、残ったご飯の盛り付けを再開。
この時間に起こしておいてもらうのがいつもの流れなんだけど………
今日は少し急がないと間に合わなさそうだな……
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慧が無事に学校へいき、侑李も幼稚園に送って、2人きりの家。
涼介は俺の座るテーブルの前に座ってノートを開き、勉強中。
なんだけど………どこか集中しきれないようで、そわそわしながら俺の顔をちらっと見たり、キョロキョロと周りに目を向けたり。
…うーん………どうしようかな。
気晴らしに外にでも出したら気持ちも晴れるかな。
それとも、ずっと家に閉じこもっていたい気分なのかな…?
光「……お散歩でも行く?涼介」
ホットミルクを差し出してそう言えば、それを両手で受け取って、ふーふーと一生懸命に湯気のたつミルクを冷ましていて。
……何も反応しない…ってことは、どうやら後者らしい。
とにかく不安そうな挙動を繰り返す涼介は、縮こまるようにしながら、マグカップに口をつけた。
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あけましておめでとうございます!
更新滞ってしまい申し訳ありませんでした!色々とバタバタしておりました!( ̄▽ ̄;)
こちらの作品はもうすぐ完結に近づいておりますが、作者活動はもう少し続けたいなぁ…と思っております!
ですので皆様、今年もどうぞよろしくお願いいたします!(*^^*)
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楠木りずむ(プロフ) - 舞さん» ほんっっっとうにありがとうございます!!そう言っていただけてめちゃくちゃ嬉しいし励みになります(*´∀`*)これからもよろしくお願い致します! (2022年1月9日 23時) (レス) id: cd22ea486d (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 光空さん» コメント嬉しいです!最初から最後まで本当にありがとうございますm(*_ _)mこれからもよろしくお願いしますー!!ありがとうございました!! (2022年1月9日 23時) (レス) id: cd22ea486d (このIDを非表示/違反報告)
舞 - 完結おめでとうございます!りずむさんのお話がほんっっっっとうに大好きなので、今作も大好きですし、次回作も楽しみです!これからも応援してます!頑張ってください! (2022年1月8日 22時) (レス) @page49 id: 159037070c (このIDを非表示/違反報告)
光空(プロフ) - りずむさん!完結おめでとうございます!最初が六月なんて信じられないぐらい毎月楽しませて頂きました!!わたしも茜さんだっいすきです!!!良かったらまた茜さんの可愛いとこが見れたらなと思います!次作も楽しみにしていました!これからも楽しく読ませて頂きます (2022年1月8日 20時) (レス) @page49 id: dc08ee642a (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - JUMPLOVEさん» いつもありがとうございます〜!!楽しんで頂けたようで何よりですm(*_ _)mこれからも頑張ります!本当にありがとうございました! (2022年1月8日 19時) (レス) id: cd22ea486d (このIDを非表示/違反報告)
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