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何事 ページ7

光side



ガチャンッッ……!!!


突然聞こえてきた音に、キッチンにいた俺は思わず肩を揺らした。

玄関から……?

光「誰か帰ってきたのー?もっと丁寧に扱えよー」


そう声をかけてみても、反応はなくて。


光「……誰だ……?」

今出掛けてるのは、伊野ちゃんと涼介、大ちゃんに裕翔、あと薮………

圭人と侑李はちゃんとリビングで遊んでるし、高木も一緒だし……

気になって鍋の火を止めて、キッチンから玄関に顔を覗かせた俺は………思わず、ぎょっとした。



光「涼介っ…!?」

涼「はぁっ……っ、やだ…来ないでっ…!!」


玄関のドアを開けっぱなしにして、膝と手をついてそう叫んだ…涼介の姿。


その声に、思わず俺も足を止めてしまって。



慧「っ、涼介!」


遅れて走ってきた伊野ちゃんが、急いで近づいてるのを見て……はっとして俺も足を動かした。


慧「涼介っ?涼介ー?」

涼「やだっ、やだぁ…っ…!」

光「落ち着け涼介…!ほら、こっち向いて?」

涼「やっ、離して!!やだっ!!」


今まで見たことないくらいの、取り乱しよう。

何事かと、高木たちもこちらを覗いてきて……目を見開く。


雄「っ、どうした!?」

慧「話は後で!子供たち部屋連れてって!」

雄「あ、あぁ…!圭人侑李、こっちおいでー?」



とりあえず、圭人と侑李は高木に任せておいて……

慧「光は手握って、安心させるように背中さすっててあげて」

そう言われ俺は、言われた通りに手を握って、涼介の背中を優しく擦った。

伊野ちゃんは、カウンセラー。
……ここは、任せた方がいい。

慧「涼介ー、伊野ちゃんだよー?大丈夫大丈夫…」


涼「はっ……や、だぁっ…!!」


過呼吸に近い呼吸なのに、俺らの手を振り払う力はすごく強くて。

コイツ、こんなに力あったのかよって思うくらい…………


慧「涼介ー?1回すーはーしよっか、苦しいね、大丈夫だからね」

涼「来ないでぇ…っ……やだっ!」

慧「うん、触らないからね、伊野ちゃんの目見てくれる?」


結局………落ち着くのに、かなり時間がかかって。

呼吸が穏やかになってきた…と同時に、涼介は意識を飛ばしてしまった。

リビングで→←女



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楠木りずむ(プロフ) - 柑橘類。さん» 嬉しいです……!!こちらこそ読んでいただき、コメントまで感謝です!ありがとうございました!m(_ _)m (2019年11月10日 9時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
柑橘類。 - 初コメ失礼します。今更ながらではありますが、完結おめでとうございます!輝希の皆の温かさや、幼い山田くんの苦悩と決意に泣かされました…どの小説よりも大好きな作品です。書いてくださりありがとうございました! (2019年11月9日 17時) (レス) id: 8dd377e6cf (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - JUMPLOVEさん» こちらこそ読んでいただき感謝しかないです!ありがとうございます!!! (2019年11月8日 13時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 眼鏡っ子さん» ありがとうございます♪実は掛け持ちをしておりますので、ぜひそちらも覗いてくださいな…(しれっと)ありがとうございました! (2019年11月8日 13時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - かのさん» 嬉しいです!ありがとうございます!これからもよろしくお願いしますm(__)m (2019年11月8日 13時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:楠木りずむ | 作者ホームページ:楠木りずむ  
作成日時:2019年10月6日 13時

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