警察署 ページ24
慧side
高木から連絡があって、俺たちはすぐ警察署に向かった。
俺ってこんなに走れるのかなんて思っちゃうほど、全力疾走で。
俺の先を行く大ちゃんも…それは同じなようだった。
ようやく見えてきた警察署に駆け込んでみれば、出迎えたのは輝希の職員と、青山さんの姿。
大「っおい、どういうことだ拐われたって……！」
宏「落ち着いて、俺らもさっき聞かされたばっかだ。………青山さん…」
……子供たちは、青山さんにもよくしてもらっていた。
輝希について、すごく真剣に考えてくれるし…手続きだって丁寧で。
涼介をあの女に返したときに手続きをしたのも…青山さんだった。
青「巡回中の警察官が、3人の子供が車で連れ去られるのを目撃していたんです。追いかけても間に合わず…………近くの防犯カメラを確認したので、あの子達で間違いありません」
慧「そんなっ………」
………でも、だったら………
カメラを追えば、どこにいるか分かるんじゃ………
そんな思いも……青山さんの言葉で、儚く散る。
青「他の防犯カメラは、上手く死角に隠れてるか、カメラがない道を通ってるかで…そのあとどこに行ったかは分からずじまい。目撃した警察官も車のナンバーは見ていましたが、調べると偽造されてる可能性が高いことが分かりました」
光「クソッ………！………何が目的だよ……」
雄「分からないけど……このタイミングって、もしかして…」
……高木の言葉に、ドキンと嫌な緊張が走った。
俺たちが、涼介のことを知られるタイミングで起こった誘拐事件。
関係あるとしたら、やっぱり………
大「…山田すず子……」
あの女しか、考えられない。
宏「………とりあえず今すぐ、捜索願をお願いしたい。一刻も早く子供たちを探しだしたいんです」
青「もちろんです…！警察も全力で捜索にあたります」
宏「お願いします。……それから」
薮は、一旦言葉を止めた。
その眼差しは……いつもより、力強くて。
宏「山田すず子について調べてほしいんです。元々今日はそのために来たので」
青「え……以前もお調べした通りなんですが…」
宏「お願いします。……もう一度細かく…出生から、何から何まで」
……青山さんの、少し戸惑った声。
そして薮の、力強い目。
……折れたのは、もちろん青山さんだった。
青「………分かりました。プライバシーの問題もあるので、全てをお教えすることはできないかもしれませんが…………不審な点は報告します」
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楠木りずむ(プロフ) - 柑橘類。さん» 嬉しいです……！！こちらこそ読んでいただき、コメントまで感謝です！ありがとうございました！m(_ _)m (2019年11月10日 9時) (
レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
柑橘類。 - 初コメ失礼します。今更ながらではありますが、完結おめでとうございます！輝希の皆の温かさや、幼い山田くんの苦悩と決意に泣かされました…どの小説よりも大好きな作品です。書いてくださりありがとうございました！ (2019年11月9日 17時) (レス) id: 8dd377e6cf (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - JUMPLOVEさん» こちらこそ読んでいただき感謝しかないです！ありがとうございます！！！ (2019年11月8日 13時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 眼鏡っ子さん» ありがとうございます♪実は掛け持ちをしておりますので、ぜひそちらも覗いてくださいな…(しれっと)ありがとうございました！ (2019年11月8日 13時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - かのさん» 嬉しいです！ありがとうございます！これからもよろしくお願いしますm(__)m (2019年11月8日 13時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
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