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いってらっしゃい ページ22

雄也side



宏「忘れ物ないかー?」

圭「ないー!」

光「端っこ歩くんだぞ!遅刻しそうでも走ったりするなよー!」

侑「分かったってば!」


………いつにもまして、賑やかな朝。

半ギレされた光くんは、なんだか少し悲しそうで…その様子が面白くて思わず笑えば、ギロリと睨まれた。

こわ…………


裕「………あれ、伊野ちゃんたちも出掛けるの?」

裕翔の視線の先には、上着を羽織る伊野尾くんと有岡くん。

薮くんと光くんもカバンを持っていて、不思議そうな顔を浮かべる子供たち。


慧「あー、そうなの。ちょっとね」

侑「お土産はー?」

大「そんな遠出しねぇよ!」


……涼介のことについては……子供たちには言わないことにしよう、という話で固まった。

もしかしたら、危険なことがあるかもしれない。
そうなったとき、子供たちまで巻き込みたくはないから。



……………そう。
巻き込みたくは、なかったんだ。







圭「いってきまーす!!」

侑「まーす!」

雄「いってらっしゃい〜。裕翔頼んだぞー」

裕「はぁーい」

右手に侑李、左手に圭人の手を握る裕翔。

3人仲良く、楽しそうに学校に向かった皆を見送って振り返れば…………少し引き締まった顔をしてる、職員一同の姿。

俺はしばらく家で待機だけど……なんとなく、俺が緊張してしまう。


光「っしゃー、いくか」

大「気合い入れなきゃね…!」


雄「なんか分かったら連絡してね」

慧「りょーかい」


玄関で続々と靴を履いて、外に出ていく。

こんなに一気に職員が出掛けることはあんまりないから、それだけでもなんか………変な感じ。


宏「いってきます」

雄「ん、いってらっしゃい」


何か手がかりが見つかりますように。

そう願いながら、出掛けていく皆を玄関から見送った。


………さて、しばらくはこの広い施設にひとり。


雄「……………なにしよっかな」


とりあえず掃除でもする…?

誰もいないのもなんだか落ち着かなくて、普段は自分からやらない掃除機を取り出してみる。

静かな施設内に、掃除機の音だけが大きく響いた。

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楠木りずむ(プロフ) - 柑橘類。さん» 嬉しいです……!!こちらこそ読んでいただき、コメントまで感謝です!ありがとうございました!m(_ _)m (2019年11月10日 9時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
柑橘類。 - 初コメ失礼します。今更ながらではありますが、完結おめでとうございます!輝希の皆の温かさや、幼い山田くんの苦悩と決意に泣かされました…どの小説よりも大好きな作品です。書いてくださりありがとうございました! (2019年11月9日 17時) (レス) id: 8dd377e6cf (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - JUMPLOVEさん» こちらこそ読んでいただき感謝しかないです!ありがとうございます!!! (2019年11月8日 13時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 眼鏡っ子さん» ありがとうございます♪実は掛け持ちをしておりますので、ぜひそちらも覗いてくださいな…(しれっと)ありがとうございました! (2019年11月8日 13時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - かのさん» 嬉しいです!ありがとうございます!これからもよろしくお願いしますm(__)m (2019年11月8日 13時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:楠木りずむ | 作者ホームページ:楠木りずむ  
作成日時:2019年10月6日 13時

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