勝負の結末 ページ2
｢今からが本当の勝負だからね！｣
｢フーン負ける気がしないぜ｣
｢ふんっ、余裕ぶってられるのも今のうちよ！｣
｢ﾝﾌﾌﾌ、スタートの合図してやA｣
｢レディ…スタート！｣
ゾムは、ソファの背もたれに肘を掛けて余裕の表情で私を見ている。
私も負けじとゾムを見つめた。
今のところ両者一歩も譲らず、いい勝負をしていると思う。
｢俺、Aの目めっちゃ好きやねんな｣
｢は！？｣
｢喋ってもええやろ？あかん？｣
｢な、なら私だってゾムの目好きだもん！綺麗な色してるし、優しく笑いかけてくれるときの目も好きだし、戦ってるときの眼光も好き！｣
｢ええね、もっと言ってA｣
｢っ…！？｣
なんで動じないの…！？
普段なら私がちょっと褒めただけでフード深く被っちゃうくせに…あれ顔赤いの隠す為だってこと知ってるんだからね！
なのに今は、そんな素振りを一切見せず私を見つめ続けてる。
逆に、好きって単語を面と向かって連呼してしまった私の方が心臓にダメージを負ってる気がする。
もちろん好きなのは、本心だけど今迄照れ臭くて言えなかった分のドキドキが一気に押し寄せてきてる。
だって、さっきから顔が熱くてもう死にそう…。
｢顔あっか！！茹でダコやな｣
言われて、ペタッと自分の頬を触ってみた。
｢あつい｣
｢俺も触りたい｣
｢だめ！触るの無し！｣
｢くっそー勝つまでの辛抱やなー｣
｢勝ったらなにする気だコノヤロウ｣
｢それは、内緒｣
｢まぁ私が勝つから実現なんかさせないけどね｣
｢言ったな｣
挑発的なゾムの目が私を見据える。
｢俺な、Aの照れた顔好きやねん｣
｢私は、もうなんにも言わないし耳も貸さない！｣
｢怒ってんのも可愛ええし、泣き顔も怯えた顔も好きや｣
｢…。｣
｢結局全部好きなんやけど｣
｢……っ｣
｢1番好きなのは、やっぱ笑顔やな｣
｢…………っぷは！もうだめ！｣
……あ。
途中から何故か息を止めてしまい、目一杯苦しくなった挙句顔ごと逸らしてしまった。
カンカンカンカンカンカン！
脳内で終了のゴングが鳴る。
｢よっし！！勝った！！！勝負は、俺の勝ちやな！｣
｢ゾムのあほばかまぬけー！｣
精一杯の照れ隠しで罵声を浴びせまくる私。
ゾムは、意に介す様子もなく安堵と歓喜の両方を噛み締めていた。
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あいまいアイン(プロフ) - 久々に読み返しにきました！何度見てもニヤニヤが止まりません... (4月9日 11時) (
レス) id: cc2cd4c541 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ丸(プロフ) - チェリーさん» (ゆ、遺言…だと！？) ありがとうございます！嬉しくて溶けます…！あとお返事遅れて申し訳ない…！！(土下座) (2020年8月30日 18時) (レス) id: 65cc5437ad (このIDを非表示/違反報告)
チェリー - 最高でした(遺言) 可愛さで語彙力溶けましたわ… (2020年3月4日 11時) (レス) id: 8ac09bc0e3 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ丸(プロフ) - mo4さん» う、うれしい…！！ (2019年9月22日 20時) (レス) id: 62bd964a7d (このIDを非表示/違反報告)
mo4 - か、かわいいかよ… (2019年9月21日 19時) (レス) id: c8f50611df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねこ丸 | 作成日時：2019年5月2日 12時
