そして彼に惹かれていった

惹かれる＿6 ページ7

ここじゃなんだし、とりあえず中に入ろ、と僕たちに提案したHNさん

え、入るの？こんな緊張した状況で？死ぬの？ついに？

頭では整理しきれない

ショート寸前などなく、もうすでにショートしている頭

失礼します、と入っていくナムジュニヒョン

さすがメンバー1のIQ持ち

まだショートはしていないようだ


「ジミニヒョン、テヒョニヒョン、生きてます？」


動かない2人に声をかける


「生きてるけどさ、なんか、ね」

「うん、泣きそ。グク先入っていいよ」

「それでは、お先に」


僕が握っちゃってるから、足止めしてしまったジニヒョンと一緒に入る

控室の中はちゃんと整理されていて、清潔感がすごい

あ、あれは


「食べる？美味しいよ」


天使のような笑顔を浮かべて、ジニヒョンに出された手には二つの飴玉が

僕の視線に気づいたようだ

プラスチックの容器にいくつも入ってる


「グクにも渡して、ジン」


なんて綺麗な声なんだろうとか、飴もらっちゃったとか色々ある

けど、1番の衝撃

名前呼ばれた


「BTSのみんなの控室にいったんだけどさ、誰もいないから探し回ってた。諦めて戻ったらみんないるんだもん。びっくりした」

「探し回ったんですか？」

「うん。挨拶しに来てくれたの？」

「はい、そうですよ。たむろっちゃってすいません」

「全然大丈夫。だからさ、あんまり緊張しないでよ、ナムジュン」


ナムジュニヒョンに会話を任せてしまって、黙って話を聞いていた

だからわかった、流石に突然の名前呼びにはやはり敵わないみたい

ナムジュニヒョン、今、ショートした

ばればれだよ、と笑うHNさんは鋭いけれどどこか鈍感なようだ

何が原因なのか、多分わかってない

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