そして彼に惹かれていった

惹かれる＿37 ページ38

「なぁ、ナムジュン。あれ」


久しぶりのオフを満喫していた俺たち

変装のお陰でまだ1人もばれていない

騒がしいあいつらに関しては心配しかないが、まぁ大丈夫だろうと放置している

騒がしい組ことマンネラインはアイスを買ってくる、と移動販売車の方へ走っていった

ホソクとジニヒョンは付き添いとして行った

取り残された俺たちは、どこか休むことのできる場所を探していた

そして没頭のセリフ

ユンギヒョンが俺の服の袖を引っ張ってベンチの方を指差した

その先には1人の男性

木の葉を見ているのか、視線は上

背もたれにもたれて、リラックスしている…のか？

なんとなく、綺麗だなと思う


「HNさん…じゃないか？」

「え、そうなんですか⁈」


驚いた

まさかプライベートで会えるとは

って、誰かもわからない人という認識でも綺麗って思ったということは、変装あんまり効いていないのでは

1回HNさんだってわかったらすぐ解るぞあれ

とりあえず2人とも確かとは言えないから、近づいてみることに

近づいてわかった、絶対そうだ

それみろと言わんばかりにユンギヒョンが肘でつついてくる

優しいんだけども

見つけたのがユンギヒョンだから俺が声をかけることに


「HNさん？」


恐る恐る声をかける

声に反応し、ゆっくりと視線をこちらに向ける


「あれ、ユンギとナムジュン」


メガネや帽子、マスクを外すと、驚いたように目を少し開いてそう言った

お久しぶりです、と言えばいいのか

お疲れ様です…などと、次の言葉を探していると、遠くの方でおーい、と声がした


「みんなできてたんだ」

「はい」


HNさんの問いにユンギヒョンが答えた

本人は無自覚だろうが、嬉しそう

頬が緩んでいる

俺たちと合流して5人は別のリアクションをした

HNさんはそれを見て笑っていた

これは…可愛い

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