彼女の後悔 ページ17
「今度の敵は地球外生命体だ！」
緊急で集められた面々が揃うとグルッペンが嬉々とした声で話を切り出した。彼のその言葉は編み掛けのミサンガについて気にしていたAの意識を引き戻すには十分な威力を持っていて。
Aはごくりと唾を飲み込む。
「地球外生命体ってどういうことや？」
コネシマの声にグルッペンが鬱に指示し映像を映し出す。
「アリシア国が火星人に支配されたらしい。俺も信じれなかったが、この映像を見て確信したゾ」
「そんなことが…」
グルッペンの見せた映像は幹部を驚かせるには十分な効力があった。Aは夢の中と同じ触手を持った彼らを見て言葉を無くす。
「どうやらこいつらは我々の同業者のようだ。お前達喜べ戦争だ。」
グルッペンの声に沸く幹部。映像を見つめていたAだけはその声に賛同は出来なかった。
「初陣はオスマン・鬱・コネシマ・シャオロン・ひとらんらん・A・トントン…そして俺が行く」
「いきなり大将が出てきていいんか」
「俺だって目の前でエイリアンとやらを見たいのだ」
「えー！グルッペン！俺は？俺は？」
「ゾムは次回だ。俺たちで情報を得てから他の者に本格的に介入してもらう。奥の手はまだ使うべきではないだろう？」
さすがは軍の総統。口が上手い。Aは彼の言葉に関心しながら配置されたエリアを確認する。どうやら二人一組で行動するようだ。A、と書かれた隣にはトントンの名前がある。ふと彼を見れば、深紅の瞳と目が合う。一瞬ドキリとしたが反射的に微笑むと彼はその視線を逸らして盛り上がる幹部の方に行ってしまった。Aはそんな彼の後ろ姿を眺めながらまた映像へと視線を戻すのであった。
「俺たちが担当するのは、北の大地。ここが戦線崩壊したら敵さんがわんさかやって来る。気ィ引き締めるで」
「うん。そうだね。東はひとらんらんとシャオロン、南は大先生とコネシマ。西はグルッペンとオスマン。……一番最初に来そうなのは、」
「うちやな」
二人が同時に灰色の空を仰ぐ。地球外生命体──エイリアンはその名の通り空から宇宙船に乗って北の大地へとやって来た。
「はぇ…たまげたなぁ。ほんまに空から来たで」
「すごいね。あの宇宙船どうなってるんだろ…？」
「確かに気になるな。何機か撃ち落として解体でもするか」
「乱暴だなぁ」
「軍人に言う言葉か？それ」
いつもと変わらぬ彼にAは耐えようにも耐え切れず笑みが口角に浮かんだ。
戦いが、今、始まった。
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鳩山(プロフ) - 詩音さん» コメントありがとうございます…！返事がとても遅くなって申し訳ないです…！ハッピーエンドにしたくって最後書くのを頑張りましたのでそう言っていただけて本当に嬉しいです！ありがとうございました！ (2020年6月7日 23時) (
レス) id: 55161d9c8c (このIDを非表示/違反報告)
詩音(プロフ) - 完結おめでとうございます！最後までどうなるかわからなくてドキドキしました。ハッピーエンドが素敵すぎます…読ませていただきありがとうございます…。！これからも応援しています！ (2020年3月10日 9時) (レス) id: e70b445cf3 (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - カリンさん» コメントありがとうございます！頑張り屋な夢主をここまで見守ってくださって本当にありがとうございます…！素敵な物語と言って頂き大変幸せです…！これからも新作を投稿していく予定ではありますので今後ともよろしくお願いします！ (2020年3月1日 0時) (レス) id: 55161d9c8c (このIDを非表示/違反報告)
カリン - 完結おめでとうございます！頑張る夢主がどういった結末を迎えるのかドキドキしながら最後まで読まさせていただきました。素敵な物語をありがとうございます！これからも応援しています！ (2020年2月29日 23時) (レス) id: 84d76390cc (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - 琥珀さん» コメントありがとうございます！自分の書いてて楽しいお話を書かせて頂いてそのようなお言葉をいただけて私は本当に幸せ者です…。今後も新作は出していくつもりですので、ぜひ今後ともよろしくお願いいたします！ (2020年2月29日 22時) (レス) id: 55161d9c8c (このIDを非表示/違反報告)
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