照れさせ隊(kn.sha.pi) ページ10
(三人に弄ばれるAちゃん)
「A、聞いたで。大先生から追っかけられとるんやろ?」
「大先生もついに軍に手を出すなんてやっぱりクズやな!」
食堂でいつものように食事を取っているとニヤニヤと悪どい笑みを浮かべたシャオロンとコネシマさんに両脇を挟むように囲われ動くことは出来ずその二人からの質問攻めに堪えるしか道は残されてなかった。
「で、Aにとって大先生はどうなん?あり?なし?」
「…そんなこと考えたことないです」
「でも大先生から言い寄られて満更でもない顔しとるやん。いつも茹でタコみたいになっとるで」
「それは男性自体に慣れてないからです」
男性への免疫がなくてすみませんねえ、と嫌味を言えば二人はケラケラと笑う。
「大先生…結局ふられとる…!」
「じゃあ俺らが迫ってきてもあんなんなるんか!」
「なんやシッマ面白そうなこと言うやん〜」
「せやろ?」
「待ってください。すごく嫌な予感がする」
笑いを堪えていた二人はいきなりスイッチを切り替えて真顔になる。伊達に顔がいい二人に見つめられるだけで照れてしまう。
「A」
右から耳元でコネシマさんが私の名前を囁く。いつものうるささは一切ない。
「な、な、なんですか」
「顔…真っ赤にして可愛いなぁ。俺と今夜一発どうや?」
最低な下ネタなのにも関わらず一瞬ドキリとしてしまった。顔面良すぎるのは本当に罪だ。しかし下ネタは下ネタ、特に照れる訳でもなく横から声がする。
「おいおい、シッマ。Aを独り占めすんなよ。」
今度は左からシャオロンが私の顎に手を伸ばす。顔の方向を無理矢理自身の方に向けるといつもの悪どい表情を浮かべる。
「Aを食べたいって言ったらどないする?」
挑発的な声と顔。100点。最早ときめきより自然に採点してしまった。
「あれ以外に照れんのやな?」
「俺ら大先生に負けたんか…!?」
二人してあーだこーだ言っているので私は食事に勤しんだ。すると食事を既に終えたショッピさんが通りかかった。
「ショッピさんこんにちは」
「あぁ。ども。」
通り過ぎた彼は一度私の顔を見るなり足を止めて戻ってくる。何か用事でもあったのかな?と疑問に思えば彼は私に…正確には口元に手を伸ばす。
「食べカスついてましたよ。案外おっちょこちょいなんですね。」
そして私の口元についたお米を器用に取ってパクリと食べた。
「ごちそーさま」
にやり、と笑った彼に頰が紅潮したのは言うまでもないだろう。
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🍞 - ご、語彙力が爆発してる、、すごすぎんか? (9月24日 22時) (レス) @page42 id: 42c1ea8f94 (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - 琥珀さん» 琥珀さんいつもありがとうございます…!番外編まで読んでくださって感謝しかありません…!また他作品は更新していくつもりですので今後ともよろしくお願いします! (2020年3月14日 20時) (レス) id: 55161d9c8c (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - 完結おめでとうございます!本編のほうも、番外編のほうも、鳩山さんの素晴らしい文章に引き込まれ、読んでいて幸せな気分になれました。これからも鳩山さんの作品を読み続けさせてください…! (2020年3月14日 13時) (レス) id: 742aa07519 (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - メオさん» コメントありがとうございます!告白までしていただいて嬉しいです!これからものんびり更新だと思いますがよろしくお願いします…! (2019年11月12日 19時) (レス) id: 55161d9c8c (このIDを非表示/違反報告)
メオ - うん、好きだ(確信)ありがとう(嬉し泣き)頑張ってくださいね!! (2019年11月12日 14時) (レス) id: 8aa2d098f2 (このIDを非表示/違反報告)
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