快晴 ページ5
彼女にごめんごめんと謝りつつ、数歩後ろをついていく。残念ながらからかいすぎてしまったようで手は繋がれていない。
ひとらんらんの畑にはひとらんの他にコネシマ、シャオロン、ゾムといつもの面子が集まっていた。鬱は笑顔のゾムを見て逃げようかと考えたがその輪に入って楽しそうにするAをもう少し見たいと思うと自然とその場に留まった。
「Aもっと落ち葉持ってこい！」
「うるさいなぁ、そういうシャオロンが持ってくればいいじゃん」
「なんやと！」
緊張も遠慮せずに話すAの先にはシャオロン。この二人は幹部の中でも特別に仲がいい。最初に会ったのは自分だったのに随分と先を越されてしまったみたいだ。
「大先生、嫉妬か？」
いつもはうるさいコネシマが周りに聞こえないように配慮しながら話しかけてくる。しかしその顔に悪どい笑みが浮かんでいる。
「そんなんちゃうからな」
「あ〜天下の大先生もあんな子娘に骨抜きにされとるとはなぁ」
「俺を娯楽にするんのええ加減やめてくれますぅ？」
「確かに大先生は俺の中でも最高の娯楽やで。でもほんまやん。大先生、あいつが来てから女遊びしてないやろ？」
「休みがないだけやからな？」
「前は仕事サボって女のとこおったやん。」
何を言っても論破するコネシマを相手にすることに疲れた。鬱が言葉を止めてもコネシマは止まらない。
「大先生とシャオロンなら、俺は大先生を応援するで」
「は」
「大先生が望んだなら手に入れんと意味ないやん？」
「シッマ？」
「おーい、A！お前が大先生呼んだんなら責任とれや」
何を考えているのか分からないままコネシマは鬱の肩を叩いた。呼ばれたAは笑顔で駆け寄ってくる。
「大先生ごめんなさい！シャオロンが…」
Aからシャオロンの名前が出ると胸が痛む。
空からAが降ってきた時、神は憎いことをすると思った。こんなに小さくて細くてどこにいるでもいるような普通な子。けれど芯は太くて…嘘ばかりついてきた鬱にとって彼女の言葉にどれだけ救われたことか。他人に言われて気づくとは情けないがどうやら自分は思ってた以上に普通の彼女のことが気になるらしい。シャオロンには悪いが自分も本気だ。
「Aちゃん、せっかく俺とおるんやから他の男の名前なんて呼ばんといて」
「っ…心臓に悪いからやめてください！」
またもや顔を赤くさせた彼女をみて、あれだけ鬱陶しかった快晴も悪くはないな、と思うほどに今は気分が良かった。
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🍞 - ご、語彙力が爆発してる、、すごすぎんか？ (9月24日 22時) (
レス) @page42 id: 42c1ea8f94 (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - 琥珀さん» 琥珀さんいつもありがとうございます…！番外編まで読んでくださって感謝しかありません…！また他作品は更新していくつもりですので今後ともよろしくお願いします！ (2020年3月14日 20時) (レス) id: 55161d9c8c (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - 完結おめでとうございます！本編のほうも、番外編のほうも、鳩山さんの素晴らしい文章に引き込まれ、読んでいて幸せな気分になれました。これからも鳩山さんの作品を読み続けさせてください…！ (2020年3月14日 13時) (レス) id: 742aa07519 (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - メオさん» コメントありがとうございます！告白までしていただいて嬉しいです！これからものんびり更新だと思いますがよろしくお願いします…！ (2019年11月12日 19時) (レス) id: 55161d9c8c (このIDを非表示/違反報告)
メオ - うん、好きだ(確信)ありがとう(嬉し泣き)頑張ってくださいね！！ (2019年11月12日 14時) (レス) id: 8aa2d098f2 (このIDを非表示/違反報告)
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