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合宿4日目の朝。朝食を食べ終わり、部屋に戻って、風呂へ行く準備をしていた。昨日の夜に寝落ちしてしまって、お風呂に入れなかったし、昨日もそれなりに汗をかいて今日の晩までは流石に我慢できないため、今朝入ることにしたのだ。

(そういえば、私を部屋に運んでくれたの、誰だったんだろう……)

そんなこと思いつつ、鞄から着替えを取り出すと、イヤな音声が聞こえてくる。

『第5位は蟹座のあなた!苦手意識があるものに挑戦すると良いでしょう!ラッキーアイテムはペットボトル!』

同室の妹は、おは朝占いを合宿中も毎日かかさず見ていた。だから、いつもこの時間帯は部屋にいないようにしているが、今日は着替えを取りに部屋にいるため、聞こえてきてしまったのだ。1日の予定を考えるとお風呂に入る余裕があるのは朝だけだし、お風呂を我慢するより、おは朝占いを我慢する方がマシだった。

『第10位は魚座のあなた!会いたくない人と会ってしまうかも…!ラッキーアイテムはヘアピン!』

「10位かー、びみょー。今日はヘアピンつけなきゃ!」

占い結果を見てバタバタしだす妹。

「はぁ……相変わらず、馬鹿馬鹿しい」

私はため息をついて風呂場へ向かった。




あっという間に日は暮れ、夕飯の時間となった。今朝は急いでいて、みんなとご飯は食べれなかったから、今日バスケ部メンバーとちゃんと顔を合わせるのは、今が初かもしれない。

「お疲れー、Aちゃん。てか、聞いたよ、Aちゃん」

「なんのこと?」

いつもの席に座ると、高尾くんがすぐきて、私に話しかける。なんかちょっとニヤニヤしてる。いや、いつもニヤニヤしてるけど、いつもより意地悪い顔な気がする。

「Aちゃん、真ちゃんに抱かれたんでしょ?」

「は?」

ガシャン!

高尾くんのその一言と同時に、食器が割れた音がした。ていうか、抱かれたって何。

「緑間、てめぇ合宿中になに盛(さか)ってんだよ、●すぞ」

宮地先輩が反応して、すぐに緑間くんの胸ぐらを掴む。

「ご、誤解です、先輩。何を言っているのだよ、高尾!」

慌てて言い訳をする緑間くん。怒っているのか、顔がすごく真っ赤だ。

「えー?だって真ちゃんが言ってたじゃん。Aちゃんのこと抱いたって」

高尾くんはさらに悪い顔になってそういう。

「みーどーりーまー?」

宮地先輩が今にも緑間くんを殴りそうな勢いだ。否、もう拳を握っているから、もう殴る準備は万端だった。

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作者名:ぷよぷよぷよん♪ | 作成日時:2022年5月10日 16時

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