悲劇 〜３〜 ページ4
リゼ「かーねーきーさーんっ！」
リゼ「お腹…優しくかき混ぜてあげますからね？…あら？死んじゃいました？残念…本当に好きだったのよ？程よく脂がのってるし…柔らかくて食べやすそう♪」
次の瞬間、ガラガラと大きな音を立てて鉄柱がリゼさんのところに降ってきていた
そこのところからは僕の意識はない。
病院のご飯を食べても、不味い。
不味い。
不味い。
おかしい。
なんでだ？
金木「あの……味覚が…変なんです。全てが生臭いというか…」
病院の先生に聞いてみたけど、“精神的なものかもしれない”と言われ、特に問題はなかった
リゼさんの事故があったが、全部嘘なんじゃないかって思えてくる。
でも、あれから何かが…何かが……変だ。
家へ帰ると、ドアノブのところにヒデからの
テレビで見た。
舌の作りが違うから、人間の食べ物がめちゃくちゃ不味く、生臭く感じる。
そんな……僕が、僕が喰種なわけ…っ！！！
食べてはトイレで吐き、また食べては吐く。
ヒデがわざわざ買ってきてくれた…僕の大好物のハンバーグも、ものすごく不味く…涙が出てきた。
この時、改めて僕は喰種なのだと実感した。
外の空気を吸おうと、バレたら怖いからフードを被って出た。
ふと、僕のお腹が鳴った。
女。
少女。
男。
家族。
子供。
…肉。
肉。肉。肉。
僕は家に帰り、洗面台へ駆け込んだ。
包丁などの刃物では傷一つつかない。
なら、僕が…っ！！
包丁を自らの腹に刺しても、刃が折れただけだった。
他に、どうしろっていうんだよ…っ！！
金木「人…殺して…肉を…っ！！」
…っ！！
ダメだ。
こんなんじゃ、僕は……
ふわふわと漂ってきた香り。
初めて嗅ぐ匂いだけど、どこか懐かしいような…
まるで、お母さんの手料理の…っ！！
その香りの場所に着くと、喰種が人間を食べている所だった。
……僕は、死体の匂いにつられてきたのか…っ！！
悲しいような、苦しいような。
目から涙が出てきた。
「喰種…だよな？どうした、大丈夫か？俺カズオっつーんだ。俺も久々だからあまり分けてやれねぇけど…ほれ、食いな「どーん」」
カズオさんの首が吹っ飛んだ。
「…ったく、俺の喰い場荒らしてんじゃねーぞ。あ？見たことねぇ奴だな。つか、なんで片目だけ赤いんだ？気持ち悪っ。」
「人のテリトリー荒らしたらどうなるか…わかるよな？」
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作者名：らる@盃 | 作成日時：2018年8月18日 18時
