＃6 ページ6
深「俺、ラーメンがいいな」
「私もラーメンがいいです」
深「味は何がいい？」
「しおで、」
深「りょーかい」
近くにあったラーメン屋さんに入ることになった。
最近はラーメンを食べること自体減ってたから、たまにはいいかな、なんて。
しおととんこつで、と深澤さんが頼んでくれて、ラーメンが来るまでの間はお話タイムだ。
「本当に大丈夫なんですか...？」
深「だーかーら、Aちゃんが気にする事は何も無いって。言ったじゃん？」
「そうですけど、」
深「それに、大丈夫じゃなかったら電話にも出てないだろうし、一緒にご飯食べてないよ」
ご飯は食べないとしても、深澤さんが電話に出ないなんて嘘だ。
何故か、直感でそう思った。
「嘘...じゃないですか？」
深「ん？何が？」
「深澤さんは、必ず電話に出ますよね
困っている人がいたら尚更...」
深「見てもないのになんでそんなこと分かんの？」
「っ...そうですよね、すみません、変なこと言って」
深澤さんに変な人認定されたかな
...まあ、いっか。
これで、関わるのもなくなるよね。
今回は助けてもらったからあまり言えないけど、これから何かあったら通りかかった人に助けを求めないとな...
...なんか、胸が苦しいけど、気のせいだ。
.
「ご馳走様でした」
深「ん、いーよ」
さっきの事があってから、物凄く気まずい
私から言った手前、何も話せなくて。
深澤さんの話に相槌を打つだけだった
「っじゃあ、私はこれで」
深「...ね、また、会ってくれる？」
「...すみません、」
深「それは何に対しての謝り？
さっきのことについて？」
核心を突いてくるような言葉に、少し反応してしまった私。
深「やっぱり、気にしてたよね」
「...あの、私」
深「ごめんね、強く言いすぎた」
「...いえ、大丈夫、です、」
それ以上は何も言えなくて、黙ってしまった。
深「また会おうね？」
と言われても、頷けなかった。
何もかも中途半端にする自分に、無性に腹が立った。
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作者名：こようぃん
| 作成日時：2021年1月3日 14時
