高卒男、恋をする【紫】 (ページ23)

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＃23 心配ページ23

※事故シーン入ります
苦手な方は回れ右をお願いします
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駐車場に戻ってくると、若いお母さんとお父さんが準備をしているところだった。

小さい子は、今か今かと待ちわびいている。

行こっか、とお母さんが小さい子に声をかけた瞬間、その子が車の間から飛び出した

クラクションを鳴らして近づく車

小さい子を守らないと、その一心だった。

気づいたら、その場から飛び出していた

深「A！！！！！！！！！」

なんとか間に合って、小さい子を腕の中に抱えた

と同時に、体に走る衝撃

お母さんらしき人の悲鳴が聞こえるけど、何を言ってるのかまでは聞き取れない

辰哉さんが私を呼んでるけど、返事することができない

腕の中の小さい子は大丈夫かな、と腕を広げると、泣きそうな目でこちらを見つめていた

「だい、じょうぶ...？」

子「だいじょぶ、、だけど、お姉ちゃん、は...っ、、」

「私は大丈夫だから、ね...？心配しないで...」

めちゃくちゃ痛いし、全然大丈夫じゃないけど。

今は、この子を安心させたかった。

深「A、救急車呼んだから」

「...ん、あり、がと、」

深「もう喋んなくていい、じっとしてて」

「...ん」

数分後、救急車が到着した。

抱え上げられる時、体中に激痛が走ったけど、我慢。

辰哉さんが横にいる、それだけで安心する。

そして、念の為、小さい子も一緒に搬送されることになったらしい

.

.

.

「ん...」

目を覚ますと、そこは病室だった。

辰哉さんに手を握られていて、その本人はベッドを机にして眠っている。

「辰哉さん、目、覚めたよ」

深「ん...？」

私の声に気づいたのか、目を開けた辰哉さん

深「A...？」

「うん、そうだよ」

深「目ぇ覚めた？」

「うん」

深「ナースコール、押す...」

起きたばかりの割には、意識がはっきりしている辰哉さん

...寝癖ついてる、...可愛いな、なんて。