一寸先は闇【名探偵コナン】 (ページ17)

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・17話ページ17

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「いーよ、別に。
　
　ほら、見て。５人だけでも楽しそうだし。
　変に女だ、って意識されるのも嫌だもん。」

でも…。
と彼女は食い下がらない。

「もう！わたしは“ふー”と遊びたいの‼」

「……え、今私のこと“ふー”って呼んだ？」

「…あれ、ホントだ。」

いつも声をかけてくる
お調子者の彼女の名は"井上ふみ”。

今までは確か、ふみちゃんって
呼んでたはずなのに。

「いいよ！ふーって呼んで‼
　その方がなんか、こう…しっくりくる！
　そのかわり私もこれからAって呼ぶ‼

　私達仲良しみたいだね！」

フフフと嬉しそうに笑うから
こっちまで嬉しくなって。

「みたい。じゃなくて、仲良しでしょ！
　さー！時間は限られてるんだから、
　海入ろ！ふー！」

うん！って元気なふーの
返事に懐かしさを感じたのは

　きっと、夏の暑さのせい。

　

「浮き輪も持ってきてるとか
　A、用意周到すぎ。」

「でしょ？気持ちいいねー」

「にしても、A肌白いし
　黒のビキニが映えてるわー‼
　ほら、周りの男子釘付けになってるよ。」

その乳揉ませろ！
なんていうと走って追いかけてくる。
…ここは女子校か。

「ちょっと‼きゃーやめて‼笑」

「いいじゃないか、少しくらい。」

そのまま砂浜で追いかけられ続ける。

揉ませろー！
って叫んでるこの子に羞恥心はあるのか。
いや、ない。確実に。

「ぅう、あっ‼ごめんなさい‼」

あまりにも後ろを気にしすぎて走っていたせいか、思いっきり誰かとぶつかった。

「A、その格好で走るな。
　揺れてるぞ、乳。」

ぶつかった相手は松田くん。
それに気付いたふーはもう後ろにはいなくて
変な気使わなくていいのに…と思った。

「お前なー、周り良く見てみ。
　野郎ばっかりだろ。ただでさえAの容
　姿は目立つってのに。その格好で走られたら
　嫌でも目につく。」

もっと自覚しろよ、ったく。
なんてしっかり、お説教をくらった訳だが。

「別に水着だからいいじゃんー」

「あぁん⁉俺がおかすぞ。」

それを見兼ねて入ってきたのは萩原君。

「まぁまぁ、松田落ち着けって。

　でも俺も松田とおなじ意見だよ。
　こんな中でビキニになっちゃダメダメ。
　はい。これ羽織っときな。ね？」

「…はーい。」

渋々返事をした後、仕方なく
萩原くんから渡された薄手のパーカーを羽織った。