期限付きで家事代行いたします。【櫻井孝宏】

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じゃあまた連絡するね、と櫻井さんはにこやかに車に乗ると手を振りながら車を発進させた。




………え、


や、やばくない？冷静に考えて2人きりで食事とか……


…………で、で、


デートやん！！


ていうか私こんな格好じゃダメだよね？
いや、決してジャージとかやばい格好ではないんだけど、櫻井さんが行くお店なんて絶対お洒落しとかないといけないとこじゃん！化粧も薄いしピアスも何にも付けてない！！


こうしちゃおれん！と思い、早速櫻井さんのお家に帰る前に一瞬自分の部屋に戻ることにした。

幸いめちゃくちゃ遠くもないし、櫻井さんとの約束の時間には十分間に合うと思う。




ーーーーーーーー



『…ふう、』



只今19:30

櫻井さんから予定通り19時過ぎに、30分後くらいに着くと思う。と連絡があり、居ても立っても居られずマンション下で待ってるところです。

一度ウチに帰って、動きやすいパンツスタイルから、エメラルドグリーンに近いパステルカラーのグリーンのフレアロングワンピースに、それに合うバッグとアクセサリーを選び、そして控えめだけどメイクもちゃんと直してきた。

どんなお店に行くかもわからないから派手すぎず、キッチリし過ぎない服装はこれが正解かはわかんないけど、どこに行っても馴染む様に選んだつもりだ。


何気に櫻井さんと長く話すのは初めて会った時以来なんだよな……




『(どうしよう、緊張してきた……この服装変じゃないよね！？)』




マンションのガラス越しに見える自分をチラリと見ながら確認していると、見たことのある車が目の前に止まり、中から櫻井さんが降りて来た。




「Aちゃんおまたせ。ごめんね、遅くなって」

『いえ！とんでもないです！』

「お腹空いたよね、行こうか」





そう言うと、助手席に回り込んでドアを開けてくれた。


え、え、こんなことまでしてくれるの…？
男の人って皆こんな紳士なのかな！？
私の男性経験があまりにも無さすぎて、錯覚してる！？これ普通！？


櫻井さんが大人の男性すぎて、恋愛力おこちゃまの私は一撃で落とされそうです…。正直ドキドキが止まりません…。




『あ、ありがとうございますっ』

「いいえ〜、じゃあ行きますか！」




櫻井さんと過ごす数時間、果たして私の心臓はもつのでしょうか…？



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