【プロセカ】悪いのは全部俺【2】

63話 ページ14

湊「Aはそんな物よりももっと苦しい体験をして来たから言えなかったんだけどぶっちゃけ俺〜…もう疲れたんだよ。こうやってニコニコすんのも親の機嫌損ねないように息潜めて暮らすのも全部。あっ勿論Aとの日々はすっごく楽しかったよ！？疲れた〜って感じたことは無かったし！！」

『じゃあなんで！！！』

湊「…ねぇ、Aは俺の事好き？」

唐突にそう質問する湊人に"は？"なんて思いながらきょとんとしているとどうなの？と聞かれる。

『そんなの当たり前に好きに決まってるじゃん！！！俺湊人が居ないと生きていけないし湊人だけが心の支えだし、！！！』

そういうと湊人は悲しそうに笑う。

湊「…やっぱり。まぁそんなことは良いんだよ。とりあえず俺はもういいの。疲れたの！だからもうおしまい！！Aとの時間はすっごく楽しかったよ。ありがとう。」

今にも飛び降りそうな湊人冷や汗が溢れ出てくる。

無意識に自身の体は目の前のフェンスを乗り越え湊人の隣に立てば両手を包み込む。

『じゃあ逃げようよ！！！湊人の両親からも類からも責任とか期待とか痛いのから全部！！！だから死ぬなんてやめてよッ！！！』

湊「…ふふ…あはははは！！何それ面白そうだね！！Aと一緒なら何処にでも行けそうだよ！！」

『っ！！じゃあ…！！』

湊「ありがとうねA！俺がこんなんだから励まそうとしてくれてるんでしょ？やっぱ優しいね。」

『ちが…っ！そんなんじゃない！！！俺は本気で湊人と…！！！』

湊「俺もだよA。俺も今Aと同じぐらい本気で飛び降りて消えるって決めてるの。」

『なんでッ！！！』

湊「もし今Aと逃げ出したとしても絶対見つかる。見つかったらAは大丈夫かもしれない。でも俺は違う。…親に殺されるよ」

『それ、は….』

湊「それにだよ？今俺が死んだらさっき言ったみたいにテレビで取り上げられて親を社会的に殺せる！！しかも俺の父さん今仕事で調子がいいみたいでさ！そんな時に俺が死んで遺書が警察に渡れば両親を絶望に突き落とせるんだよ？俺は望み通り消えることが出来は上に両親の顔に一生残る泥を塗る事が出来る！！！こんなの…めっちゃ最高じゃん！！！」



湊「だからさA。もう俺を…自由にさせてよ…ッ」

湊人のその言葉に握っていた手が緩む。

"自由"

その時目の前に居た湊人が横に傾く。




湊「じゃあね。A」




『湊人ッ！！！！！』

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