先輩と後輩の壁【赤司征十郎】 (ページ19)

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19 不機嫌ページ19

虹村side

さて、結城が黒子を(邪魔にならない始まる前に一言交わす程度で)構い倒す今日この頃

少し面白いことが起きていた

『ろこくん吐かなくなったね！まぁそれでも無理は禁物だからね！』

「ありがとうございます。結城さんも暑いのでお気を付けて」

『はーい！』

最近毎日のように見られる嬉しそうに話す結城

「…」

そして、それを無表情で見る

「…なんですか」

「赤司があんまりにも無表情だから、つい、な？」

そう、赤司征十郎だ

十人に聞けば十人から好印象を答える赤司が無表情

声音からも考えられるがきっと少々不機嫌だ

正直、自分にとってマイナスな面を見せない後輩の新たな一面が垣間見えた気がして面白い

この瞬間だけ結城に感謝した

「…少し、考え事をしていました」

「そうか」

相談相手というのは苦手だし、深くは突っ込まずに自主練行くか

そうして移動する前に引き留められた

「虹村さん、ひとつ、聞いてもいいですか」

「ん、なんだ？」

赤司から俺に聞きに来るなんて珍しい

俺で答えれんのか？とか思いつつ、質問を待った

「結城さんと虹村さんの関係って何ですか？」

それを聞いた瞬間、ずっこけそうになる

「ってそれかよ？！幼馴染だよ！

しかも、何度も言ってっけど、付き合っても…」

「聞き方を変えます

虹村さんにとって、結城さんって“何”ですか？」

聞き方を変えても…と赤司を見る

赤い目がまっすぐ俺を見ている

…こりゃあ確信まで行ったか？

どこからそこにたどり着いたのか

ほんとこいつには勝てる気がしねぇ

ため息をついた

ま、こいつになら言っても問題いないか

赤司だけに聞こえるよう注意して口を開いた

「俺にとって、結城…いや、

Aは…

大事な妹だ」

それを聞いた赤司の口が“やはり”と動いた気がした