第126話 悪魔の花園33 現実への帰還 ページ30
ユウキside
ユウキ「ん...」
夢を脱して、瞼を開ければ
いつもの自室の天井
それに翳した手の甲には何もない
しんぺい「おはよ、ユウキ」
俺の眠るベットに腰かけていたしんぺいさんが微笑む
ユウキ「しんぺいさん...おはよう、ございます」
脳は動いているが、如何せん体は眠っていたため動かないがどうにか起き上がらせる
窓の外はまだ暗い
しんぺい「皆はユウキより少しはやく起きて...今ね、シャオロンも起きたよ」
ユウキ「ッ!」
しんぺい「会議室集合の連絡がさっき来たから僕は先に行ってるね〜」
俺の頭を撫でて、しんぺいさんは壁をすり抜けて行ってしまう
会議室に集合か...
その前にシャオくんの所に行かなくちゃ
ベットからでて、乱雑に靴を履いて
肌寒さなんて気にせずに俺は
シャオくんの部屋へと走り出した
ー ー ー ー ー
コンコンッ
ユウキ「シャオくん、入るよ」
軽くノックして返事も待たずに
シャオくんの部屋の扉を開ける
シャオロン「ユ...ウキ」
被ろうとしていたニット帽握りしめて立ち尽くし
泣きそうな顔をする彼に近づいて抱き締める
緊張感なんて放り投げて
ユウキ「本物のシャオくんだぁ〜!無事でよかったぁ!」
そう叫ぶ
シャオロン「馬鹿、お前...こっちの台詞やわ...!グルちゃん達が全部教えてくれた...ホンマ、無茶しやがってぇ!」
泣きながらシャオくんが俺を抱き締め返す
ユウキ「無茶じゃないよぉ、皆のためなら何でもしたいし...それに、皆のこと知れて楽しかった」
シャオロン「知られたくなかった、今さらやけど」
ユウキ「ふふ、今さらだね」
シャオロン「はぁぁ...ありがとうな、ユウキ、大好き」
ユウキ「俺も、大好き」
明るい方向に会話をもっていけば
少しの不安も笑い飛ばせるんだから愛ってやつには頭が上がらないとつくづく思う
でもね
まだそれに浸ってはいられないの
ユウキ「さて、会議室に行こっかシャオくん、敵に俺達を敵にまわしたこと後悔させなくちゃ」ニコッ
シャオロン「ッ!はははっw了解w」
俺の悪い笑顔に大爆笑しながら
シャオくんは俺の手を引く
部屋の扉を開けて二人、会議室へと向かった
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作者名:夜月ルナ | 作成日時:2020年1月23日 9時