第25話 灰色狼の覚醒 ページ27
ユウキside
剣のぶつかる戦闘の音
ヒトの汗と血の匂い
目に写る赤い鮮血の色
斧を握る手に伝わる肉の感触
息をする口の中の唾液の味
五感全部が
戦いの感覚で歓喜する
ダメだ、ダメだ...暴走だけはしちゃいけない
大事と思える人達がいるのだ、死 にたがりはやめたんだ
わざと少し緩めてあって、時々揺れる首にある彼からの贈り物がその意思を保ってくれる
彼らの為なら命も捨てれるけど、今はその時じゃない
あぁ、でも今なら
ﾕｳｷ「飛べそう...」
迫り来る矢の雨に思わず口角を吊り上げた
ーーーーーーーーーー
エーミールside
バサリ、と言う音と異質な魔力に戦場の前線を見る
そこにいたのは
骨が剥き出しな血肉色の悪魔の翼を得たユウキくん
羽ばたき一つで飛んでくる矢を全て弾くその姿に
思わず、目を奪われる
ﾄﾝﾄﾝ「なんやアレ...！？」
ｼｬｵﾛﾝ「羽出したらヤバイんやないんアイツ！？」
確か、そう言っていたはずだ...
大丈夫なのかと心配、をしている場合ではなかった
顔の横を矢が掠める
ｴｰﾐｰﾙ「ひえっ！ぅｯ、うわ！！」
驚いて焦って思いっきりこけた
あぁ本当に自分のどんくささを呪う...
ｿﾞﾑ「なにやっとんねんエミさん！ｯあぶない！」
敵の矢が迫る、魔法を発動するにも時間が足りない
思わず目を瞑る
が、覚悟していた痛みはなく
ふわり、と体が何かに包まれる感覚がした
ｴｰﾐｰﾙ「え？」
ﾕｳｷ「大丈夫ですか？エミさん」
目を開ければユウキくんが私をお姫様抱っこをして飛んでいる
は...ぇ？
ｴｰﾐｰﾙ「な、何！？ユ、ユウキくん！？」
ﾕｳｷ「なんですか？」
ｴｰﾐｰﾙ「飛べたんですか！？背中、だ、大丈夫なんですか！？」
ﾕｳｷ「俺が助けなかったらエミさんがなっていた怪我に比べれば大丈夫ですよ」
ｴｰﾐｰﾙ「うぐ...」
ﾕｳｷ「さて」
また迫り来る矢を前にユウキくんが私に微笑む
ﾕｳｷ「血が服に付いてしまっていたらゴメンなさい、しっかり掴まってて下さいね」
言われた通りに落とされぬようにぎゅっと抱きつけば
私の覚悟を理解した彼が羽ばたく
矢を避けて急降下する彼の、私に添えられていない方の手が
敵を切り裂く、目の端に朱色が見える
それを浴びて笑う彼が
私には少し怖く、それでいて美しく感じた
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夜月ルナ(プロフ) - ありがとぉ〜//// (2019年10月21日 22時) (
レス) id: 7d5c3fd4fb (このIDを非表示/違反報告)
林檎ちゃん(プロフ) - ルナちゃんの趣味が良すぎる… (2019年10月21日 20時) (レス) id: b93d197596 (このIDを非表示/違反報告)
夜月ルナ(プロフ) - ありがとう、当初は髪長くてもうちょい女っぽさあったけど、もうなんか完全に私の趣味好みに走った容姿になっちゃったw (2019年10月20日 19時) (レス) id: 7d5c3fd4fb (このIDを非表示/違反報告)
林檎ちゃん(プロフ) - んん〜…好きです…ユウキ君の容姿も好きです… (2019年10月20日 18時) (レス) id: b93d197596 (このIDを非表示/違反報告)
夜月ルナ(プロフ) - 許可降りたんですが何故か反映されずに映らなかったんで、リンクを張りました。ご指摘ありがとうございました！ (2019年10月20日 12時) (レス) id: 7d5c3fd4fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜月ルナ | 作成日時：2019年10月18日 22時
