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頭が酷く重たい。くらくらする。胸の辺りがむかむかと気持ちが悪い。
目を瞬いた合間合間に、見慣れた天井が広がっていて、あぁ、医務室か、と上手く回らない頭で咄嗟に理解した。
四肢には力が入らないが、意識だけは随分とはっきりしてきた。そこでようやく、こちらを覗き込む人影に気づく。
「目を覚ましましたか、Ms.フリント」
「……ぁ、い」
「辛いなら声を出さなくて結構ですよ。貴女は2日も眠り続けていたのですから無理もないでしょう」
喉はからからに渇ききっていて、声の出し方すら忘れてしまったように痺れていた。
2日も眠っていた。それではもしかして大広間での出来事は、その間に見た悪い夢ではなかったのだろうか。
記憶が随分と曖昧で、頼りないそれにさえ縋りつきたくなる思いで胸がいっぱいだった。
「ハリー、Aが！目を覚ましたって！」
勢いよく開かれたカーテンから顔を覗かせたのは、瞳に涙をいっぱいに溜めたハーマイオニーだった。
こちらが泣きそうになるほどに痛ましく、その顔色にはいつもの薔薇色は浮かんではいなかった。
___いない。彼は、いない。
ハーマイオニーとハリー、そしてあと1人、ロンの姿はなかった。
あぁ、やっぱり。あれは夢なんかじゃなかった。
「もう目を覚まさないかと思って…どれだけ心配したか…」
「ろ……ん、は」
「ロンは__」
マダム・ポンフリーの静止も振り切って、ハーマイオニーは私を強く__そう、寝起きの痺れた身体には堪えるほど強く__思い切り抱きしめた。
まるで他人の体であるかのように、全く意図せず口から溢れた”親友”の名にハリーが動揺して目を泳がせた。
「やあ、A」
「ロン！きちんと事の次第を話してからにしようって言ったじゃない！Aが混乱するからって」
「だって、名前を呼ばれたから」
ハーマイオニーの言う通り、私の頭の中は混乱の最中にあった。私の両親は彼の家族を提訴すると言った。
彼らはちっとも悪くないのに。
見放されるはずなのに、もう友達でもなんでもない、とはっきり言われる覚悟はできていたのに。
それなのに、ロンはこうしていつもみたいに私の前に立ってくれた。笑ってくれた。
「おいおい、なんで泣くんだ？どっか痛い？」
「…ちが、う…ちがう…」
「貴方を追い詰めたって、気が気じゃなかったはずよ」
私がそれにこくこくと頷くとロンは、キョトンと首を傾げてこう言った。
「どうして？君は何も悪くない。だろ？」
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まな(プロフ) - とても面白くて続きが気になります！更新気長に待ってます！ (6月29日 21時) (
レス) @page28 id: 0028381799 (このIDを非表示/違反報告)
平凡な人(プロフ) - まるさん» フレンド申請を私のほうでやらせていただきますね!すると通知が来ると思うので、そこをポチッとなです☆ (2022年4月17日 22時) (レス) id: 6ae6cf354a (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 平凡な人さん» こんばんは、コメントありがとうございます！本当にドラコは可愛いですね…。フレンドのお話是非お受けしたいのですが、疎くて方法がわからないです。教えてください🙏 (2022年4月17日 22時) (レス) id: 91e2d78cc8 (このIDを非表示/違反報告)
平凡な人(プロフ) - いつも楽しく拝見させていただいております!ドラコ可愛いですよね!!フレンドなりませんk(((( (2022年4月16日 22時) (レス) @page13 id: 6ae6cf354a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まる | 作成日時：2022年4月6日 20時
