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『お察しの通り、半年前にキミにあらかたの蜘蛛の情報を与えたのは私だ。覚えているだろう？情報屋“かみさま”のことを』
「……ああ」
『そう、だから丁度いいと思った』
パチン、と鳴らした指を向けられる。
『私はハンター試験を受けるつもりだが辿り着くまでが退屈で仕方ない！先程の馬鹿共に絡まれることは多いがそんなのは余興にもならん』
「それで先程の賭けか。でもそれで私が得るメリットは提示されたがあなたが得るメリットがない」
『キミは思ったより固いな。まるでどこぞの会ったばかりの頃の黒いチビみたいだ！』
海鳥が彼女の肩先に止まった。その顎を指でひとなでして再び飛ぶように促してから彼女は両手を再び広げる。
『暇つぶしさ！キミは賭けに勝てるように行動しろ。もし勝てたらそうだな……幻影旅団団員一人の名前と見た目くらいは提供しよう』
「その話、確かか」
『秩序なきゲームのどこが面白いのだ？言っただろう、暇つぶしだと』
一度深く息を吸う。いつの間にか彼女のペースに呑まれてしまっている自分に気がついたからだ。
船を降りられるかどうかを予想して賭ける。この賭けはまず前提として“船から降りられない状況”というものが存在すると考えていい。
しかしそれはどんな場合だ？逆に先程の騒ぎを起こした奴らみたいに船を降りる機会はいくらでもある。
「私は」
Aは微笑む。
「あなたが船から降りられないと予想する」
そう、例えば。この船が直接ハンター試験会場に向かうとしたら。
彼女がそれに似た情報を掴んでいたとしたら。
船を降りないことが正解の道のはずだ。
『了解した！では私はキミが船から降りられると予想しよう』
「……ちなみに、武力行使は」
『なしだ。そんなことをしたら簡単に私が勝ってしまう。それはつまらん！ナンセンスだ』
彼女の実力を知った上で出てくる反論はなかった。
『そうだ、キミ！』
「……クラピカだ」
『おや、弟のやっていたポケモソとかいうゲームに出てきたキャラに似てるな。だからキミはクラピーだ！』
「その呼び方はやめてくれ」
『つまらんな。やはり頭の硬さはあいつに似ている』
あいつ、というのが誰かは知らないがその人も同じように辟易した思いを事ある毎に抱えていたに違いないと思うと自然に同情の念が湧いてきた。
『では到着までよろしく頼むぞ、ポケモソ！』
「原型がなくなってるではないか！」
やはり関わらなければ良かったと強く思った。
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イチゴ(占ツク引退済み、現在はフォレスト＋）(プロフ) - 伊波トウナさん» ありがとうございます。現在はフォレストプラスというところで連載をしており、私のプロフのホームページ欄にURLがございますので、そちらを参照していただければ幸いです。 (4月26日 15時) (
レス) id: a1afa45e22 (このIDを非表示/違反報告)
伊波トウナ(プロフ) - すごく面白くて続きを探そうと思ったのですが、サイトの方で作品が見つかりません。検索ワードはどのようにしたら続きが出てくるのでしょうか？ (2023年4月18日 19時) (レス) @page38 id: ce08f5279c (このIDを非表示/違反報告)
みょみょ(プロフ) - 最高 (2022年8月29日 16時) (レス) @page38 id: e964d8a7a2 (このIDを非表示/違反報告)
南雲藍琉(プロフ) - いえいえ、事前にお知らせいただいたとおり書いてくださったのでとても嬉しいです。実を言うなら題名で読むことを即決したらイチゴさんだったんです。(前もこんなだったような……) 夢主もイルミも変わらずで安心感すら抱いてます(笑)更新、楽しみに待ってますね。 (2019年3月6日 22時) (レス) id: 2e644448cf (このIDを非表示/違反報告)
イチゴ(プロフ) - 南雲藍琉さん» いつもありがとうございます！すぐに反応してくださって感動しています。長らくお待たせしてしまい、申し訳ありませんでした (2019年3月3日 23時) (レス) id: 4095736d8a (このIDを非表示/違反報告)
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