�ぁ� ページ17
『はははははは！笑えるなあ、ヒソカ！魚を口で加えるとはまるで熊のようではないか！』
魚を獲るために川に潜り、水面から顔を出した途端に“これ”だった。
未だに腹を抱えていっそのこと清々しい程に笑っている彼女は果てして魚を捕まえたのだろうか。そんなことを思いながら魚を口から手に移し、川辺に上がる。
『ヒソカ』
「ん？」
『キミの能力でもう一匹釣れ。私は水に濡れることを良しとしない』
「まさか泳げないとか♡」
なら面白いな、とか。ちょっとした弱味だな、とか。そんな可愛いことを考えたボクが馬鹿だったと気付かされるのはその直後のことだった。
『何を言う！モナ・リザも顔をムンクの叫びのように歪ませて歪んだ時間の世界へと逃げだしてしまうような、世界の共通認識である美という概念を如実に顕している私が水になど濡れてみろ。その姿を目にしただけで一般人はあまりの神々しさに死んでしまうだろう』
「何言ってるのキミ♤」
流石のこのボクも呆れてしまった。呆れるなんて何年ぶりだろう、と変なところで感慨深くなってしまうほどだった。
「確かに。それは騒ぎになるね」
「……イルミ、キミは気配消して真顔でいきなり出てくるのやめなよ♢ボクの小さくてラブリーな心臓が止まっちゃう♤」
『止まったらその無駄に持っているトランプの中からハートを取り出して移植してやろう！』
「さすがA、天才だね」
もうやんなっちゃうな、この双子♢
片方だけと付き合うのならば楽しい。けれど二人揃うとこうも話が通じなくなるだなんて知らなかったのだ。今度から気をつけることにしよう。
宇宙人との交流は愉快だけれど二人同時に相手するのは荷が重い。殺していいのならまた別の話になるケド。
「Aが水に濡れたら試験官が死んじゃうかもしれない。オレの魚わけてあげる」
『さすが我が片割れよ！ヒソカ、キミは珍しく神に目をかけられている者としてイルミを見習え』
Aに抱きつかれたイルミは懇親の、とは言っても真顔でドヤ顔を披露してくれた。知り合ってから六年間、彼がこんなに感情を発露させたことはなかった。なんだかな、と思いながらハイハイと手を振っておく。
『……イルミ』
「どうしたの？」
『やはり神は天才を超越してしまうらしい。やはり私に魚は要らん』
「え？いいの？」
『ああ。スシは魚、という既成概念を壊してやろう』
にたり、と彼女は笑った。それを見て身震いしてしまったのは秘密だ。
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イチゴ(占ツク引退済み、現在はフォレスト＋）(プロフ) - 伊波トウナさん» ありがとうございます。現在はフォレストプラスというところで連載をしており、私のプロフのホームページ欄にURLがございますので、そちらを参照していただければ幸いです。 (4月26日 15時) (
レス) id: a1afa45e22 (このIDを非表示/違反報告)
伊波トウナ(プロフ) - すごく面白くて続きを探そうと思ったのですが、サイトの方で作品が見つかりません。検索ワードはどのようにしたら続きが出てくるのでしょうか？ (2023年4月18日 19時) (レス) @page38 id: ce08f5279c (このIDを非表示/違反報告)
みょみょ(プロフ) - 最高 (2022年8月29日 16時) (レス) @page38 id: e964d8a7a2 (このIDを非表示/違反報告)
南雲藍琉(プロフ) - いえいえ、事前にお知らせいただいたとおり書いてくださったのでとても嬉しいです。実を言うなら題名で読むことを即決したらイチゴさんだったんです。(前もこんなだったような……) 夢主もイルミも変わらずで安心感すら抱いてます(笑)更新、楽しみに待ってますね。 (2019年3月6日 22時) (レス) id: 2e644448cf (このIDを非表示/違反報告)
イチゴ(プロフ) - 南雲藍琉さん» いつもありがとうございます！すぐに反応してくださって感動しています。長らくお待たせしてしまい、申し訳ありませんでした (2019年3月3日 23時) (レス) id: 4095736d8a (このIDを非表示/違反報告)
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