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ラフィエトの街の空港はその特色からか、郊外に存在していた。
口が上手けりゃ顔も良く、身分詐称などお手の物のクロロが適当に手続きを済ませ、街の中に３人で侵入した。
小人の街と呼ばれるだけあって、横は細いクロロでも少し身を屈めなければゲートを通れないといった有様だ。
『クロロ、君は図書館にてこの街の地理と下水道の構造を頭に叩き込んでおいてくれ。私は隠れ家探し。フェイタンは敵の襲撃予測を頼む』
遠くに巨大な時を刻む時計台が見えた。Aはそちらを指さす。
『２時間後にあの中央時計台に集合。散！』
それぞれ別方向に向かって歩を進める。まずは街を一望できる高いところに登らなくては、と思い立ってそんな場所を探した。
そして思い立つ。そうだ、あの時計台があるじゃないか。小人の街には相応しくないほどに堂々と鎮座している搭が。
迷路街の名前の通り、街の道は入り組んで複雑極まりなかった。こちらかと思えば行き止まり、あちらかと思えば逆方向。遂には面倒になって塀や屋根の上に登って移動し始める。
辿り着いた中央広場の時計台は見上げる程に天高く聳えている。道中で幾つか盗った財布を適当に出して観覧料を払い、内部に入る。
螺旋階段を登って最上階へ。望遠鏡が置いてあり、外に位置する迫り出し場から壁を伝って更に上へ。
最上階と記された場所から本当の“最上”へ。尖っている塔の先端へ降り立つ。
見下ろすとさすがに目眩がしそうな程には高いそこで、確か自分が落ちて死にかけたあのビルもこのくらいだったかと思い出す。昨日のことのように思い出されるはあの女と出会ってしまった日。
“おはようボロ雑巾くん！さあ、結婚するか逃走補助をするか選んでくれ”
ああ、腹立たしい。あいつは最初から底なしの阿呆だった。なのに双子だの弟だのゾルディックだの孤独だのと小難しい要らぬことをごちゃごちゃと考えているらしい。
ただただ明るく人を小馬鹿にし、神だと名乗って自信過剰でいればいいのに。それが曇るのが癇に障る。奴の心根に抜けぬものが蔓延っているのが気に入らない。
ワタシは。
ワタシは、奴のそれが分からないから。分かることなど一生出来ぬから。
だからどうしようもないのだろうか。終には奴の前から去ることしか出来ないのだろうか。
そこまで考えて自分の愚かさに眉根を寄せる。
これが終わったら、奴がワタシの目の前からいなくなるのは初めから決まっていた、
“当然のこと”ではないか。
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だいふくさん(プロフ) - 展開、夢主ちゃんの念能力の設定とても凝っていて凄いなと思いました。クロロの頭目らしい余裕ある思考や振る舞い、フェイタンの少し不器用なところがたまらんです。イチゴさんの文章がとても好きです（語彙力無くて上手く表せないのですが）。これからも応援しています (2019年1月31日 21時) (
レス) id: e941665527 (このIDを非表示/違反報告)
コンパイルエラー(プロフ) - 続きが早く読みたい！ (2019年1月21日 14時) (レス) id: 8e7827f170 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 楽しみに待ってます！ (2018年10月21日 19時) (レス) id: 2f8f38bf2c (このIDを非表示/違反報告)
南雲藍琉(プロフ) - 続編、それも原作沿いとわかり、狂喜乱舞しております。主の性格も、回りとの関係性も大好きなのでとても嬉しいです。3月４月？勿論待ちますとも。イルミとクロロとの会話でニヤニヤしました。 (2018年10月7日 19時) (レス) id: 2e644448cf (このIDを非表示/違反報告)
琥珀くん(プロフ) - 復帰楽しみに待ってます。イチゴさんの作品は全部好きで読ませてもらってます。この作品も大好きです。続きが読める日を楽しみに待ってます！ (2018年10月7日 14時) (レス) id: 2f4db1a1c5 (このIDを非表示/違反報告)
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