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in9区アジト noside

連続した銃声が響き渡る。その音の元となっているコタロウの後ろにケイイチロウとサツキは座っていた。切られた所を押さえている2人は息を切らしながら会話を交わす。

青「これ、なんだと思う、?」
黄「ミナトの方が、詳しい」

刃にでも毒が塗ってあったのだろう。傷口から痺れが広がっていく感覚に、おおよそ神経毒だと検討をつける2人。しかし、種類までは特定出来ずにいた。

青「浅くて、良かったわー」
黄「ボスは、毒、慣らしてるじゃん」

ハハハ、と乾いた笑い声を上げるケイイチロウに呆れたように視線を向けるサツキ。

黄「どーせ、試したことある、けど、試しすぎて、わかんない、ってオチ」
青「ご名答」

サツキが言った通り、ケイイチロウがこの毒を体内に入れるのは初めてではない。致死量に至らない程の量で体を慣らしているのだ。9区でもそれをしているのはケイイチロウとミナトぐらいだった。

青「死ぬ量、ではないし、」
黄「だったら、まだ、いいけど」

息を吐くサツキを横目に、ミナトだったら種類までわかったかな、と思うケイイチロウ。ふと、コタロウの方に目を向けると、敵の殲滅は終わっていた。

桃「2人ともっ!大丈夫!?」

小走りで駆け寄って来るコタロウに2人は微笑とも苦笑いとも取れる笑いを向ける。

黄「大丈夫、なのかなぁ、」
青「来るの、遅いねん」
桃「注文が多いなぁ。でも、ごめんね」

片膝をつき、2人に頭を下げるコタロウ。ケイイチロウはその頭にぼん、と手を載せる。

青「上出来」
桃「……本当にごめん。でも、もう迷わないよ」
青「なら良かった」

会話についていけないサツキが目を白黒させる。その様子を見てケイイチロウとコタロウは吹き出した。

黄「えっ、?どういう?」

戸惑うサツキを置いてけぼりにして、2人は笑っていた。笑いが収まると、コタロウがミナトに連絡を入れる。面倒くさそうな声で応じるミナトに笑いながらコタロウはインカムのスイッチを切った。

桃「ミナト今から来るって。それから、違う場所からも入ってきてたよって、リョウガから」
青「マジか」
黄「危機一髪」

それから3人の笑い声が響いた。迎えに来たミナトに変な目で見られたのは言うまでもない。

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nana(プロフ) - 分かりました。ありがとうございました。これからも頑張ってください。 (2021年7月30日 16時) (レス) id: 4abcb9df84 (このIDを非表示/違反報告)
珠乃(プロフ) - Nさん» コメントありがとうございます。とてもいい案だと思ったのですが、自分が考えている設定と矛盾する点が出てきてしまうので、申し訳ないのですが……。ご期待に添えず申し訳ありません。稚拙ではありますがこれからもご愛読していただけると幸いです。作者より (2021年7月21日 23時) (レス) id: 3737864907 (このIDを非表示/違反報告)
N - 案なんですけど番外編とかで新メンバーを作ってその新メンバーがボスを追い詰めて「殺さないから一人の僕を仲間にしてほしい」というそれで仲間になる。みたいなやつどうですか? (2021年7月10日 20時) (レス) id: 4abcb9df84 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:珠乃 | 作成日時:2021年4月8日 16時

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