▼STORY.4 ページ4
黙々と作業を進めひと段落着いた頃、私はしんぺいさんの方に視線を向ける。
食事を終えたしんぺいさんは座ったままコクコクと首を揺らしながら眠りに誘われていた。
『しんぺいさん？ベッドで寝よう？』
私の問いかけに"んー"と言う返事が返ってきたが彼は再び眠りに入ろうとする。
私はしんぺいさんに近づき、彼の腕を自分の肩に回しベッドに連れていく。
細身だけど自分よりも遥かに大きいしんぺいさんをベッドまで運ぶのは簡単なことではなかったが、やっとの思いで辿り着き彼に声をかける。
『しんぺいさん。ベッド着いたよ』
私の声に薄く目を開けた後、ニコッと笑ったかと思えば彼は私ごとベッドに倒れ込む。
抱きしめられているかのような体制になり、私は身動きができない。
『…しんぺいさん？』
sn「Aは本当に可愛いね...」
私の頬に自分の手の甲を当てたかと思えば、唇、首筋と下がってくる熱を持った彼の手。
普段そういう事を言わない彼にしては珍しい発言と行動に戸惑う。
『.....寝ぼけてるの？』
私の問いかけに彼は答えることなく、眠りの世界に入っていく。
そんな彼の安心しきった表情に私の瞼も下がり始めて、
「.....本音なんやけどね」
ぼんやりとする頭に、そんな声が届いた気がしたが私はそのまま意識を手放した。
ut「いくら知ってる相手でも男の部屋で寝たらあかんやろ」
sha「せやで。無防備過ぎる」
いつの間にかしんぺいさんの部屋で眠ってしまった私を起こしたのは、鬱くんとシャオくんの騒ぎ声。
私が居ないのを心配して探し回った結果しんぺいさんと寝ている私を見つけた2人から、小一時間程お説教を受けている。
『…ごめんなさい』
何故こんなにも怒られるのか分からずに、この空気から解放されたかった私は意味も分からずに謝った。
sha「いい加減自分が女の子だって自覚持ちや」
少し語気が荒くなったシャオくんの声に顔を上げるとシャオくんは怒った顔をしている。
『…分かってるよ』
私がそう答えると鬱くんは私の腕を引っ張り自分の方に引き寄せた。
ut「分かってへんから男の部屋で平気で寝るんちゃうん？」
そう言った鬱くんの瞳は怒りが滲んでいてそれを隠す気は無さそうだ。
ここまで怒られる筋合いが無い私は鬱くんに反抗的な目を向けた。
『鬱くんにここまで言われる意味がわからない』
ut「…勝手にしーや」
鬱くんは冷たく言い放つと私の手を離して去って行くから、私も同じ様に自室に戻る。
あんなに冷たい鬱くんの声、初めて聞いた。
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呉城 莉李。(プロフ) - ともさん» こんばんは！コメントありがとうございます^^*確認させて頂きました所、主人公のセリフだった為修正させて頂きました！気が付かなかったので教えて頂けて助かりました（ ；∀；）ありがとうございます！ (2018年11月11日 19時) (
レス) id: 96018d2087 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 初めまして。小説の投稿お疲れ様です。１つ質問させてください。【STORY.13】の「お待たせ。〜」の台詞がグルッペンさんになってるんですけど、主人公であってますか？ (2018年11月10日 5時) (レス) id: 327d15f941 (このIDを非表示/違反報告)
パス(PASU) - 呉城 莉李。さん» いえいえ!!! 更新、お疲れ様です!!! (2018年8月16日 21時) (レス) id: e5858196b1 (このIDを非表示/違反報告)
呉城 莉李。(プロフ) - パス(PASU)さん» わざわざありがとうございます（ ；∀；）探してみますね！笑笑 (2018年8月16日 16時) (レス) id: 2c8da04070 (このIDを非表示/違反報告)
パス(PASU) - 呉城 莉李。さん» 覚えてないです… ただただ可愛かったのを覚えています((((((( (2018年8月16日 5時) (レス) id: e5858196b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：呉城莉李。 | 作成日時：2018年4月1日 11時
