▲なんで、どうして ページ14
...お前みたいな男女でも、痴 漢とかされるんや...？
そう言い放った男子の方に視線を向ける。
....何も知らないくせに...好きでこうなったわけじゃない、勝手なこと言うな。
そう言ってやりたいのに。口から出たのはヒュッと短く鳴る喉の音だけ。
｢A同じクラスなんだ｣
後ろから聞こえた声に助けを求めようと振り返ったのに、そいつは...幼馴染は更に私をどん底に突き落とす。
｢お前髪切ったらまじで男じゃん。性別、男に変えたら？｣
笑みを含むその言い方と人を見下すような瞳に私の口から出る音は激しさを増し、視界は真っ白な世界に覆われた。
｢お前ロング似合わないな｣
始まりは小学生の時。
母親同士が親友と言う事と、お互いに関東から関西に引っ越し標準語で話すという共通点から仲良くなった幼馴染。
そんな幼馴染が何気なく発したその一言が、幼い私には重くのしかかった。
母親譲りで可愛いものが好きな反面サバサバした性格と、大雑把な性格。
｢男みたいな性格して見た目ばっかり女っぽくしてきしょいわ｣
"きしょい"
周りが使い始めたその言葉をただ使いたかっただけかもしれない。今思い返せばそう思えるけど、あの時の私にはその言葉をそのまま捉えるしか出来なかった。
この日を境にして訳も分からず急激に幼馴染から男友達のような扱いを受けるようになったんだ。
｢目、覚めた？倒れたって連絡来て心配したのよ...｣
目が覚め辺りを見渡せば、数時間前にも見た自室が視界に広がる。
温もりを感じ自分の手に視線を向けると優しく重ねられた母親の手。
その温もりに瞳が潤む。
『お母さん...なんで？どうして？私、何も悪いことしてないのに.....』
あの日から心配させたくなくて両親の前では笑顔を貼り付けていたし、毎日泣かないように必死だった。
家でも学校でも息が詰まりそうで、女の子を辞めた日からまともに呼吸なんて出来ていなかったと思う。
でも、私を見る母親の瞳には心配の色が見えてそれに気づいた時私は涙と本音が口をついて溢れる。
『..なんで好きなこと諦めないとならないの...なんで、なんで........』
母親は優しく私を抱きしめ、その安心感に私は今まで我慢した分の涙が全て溢れた気がした。
傷つかない為には心を閉ざすしかない。
好きな物を好きじゃなくなれば諦めも着くから。
過去の自分を諦めて、男子みたいに振舞ったら少しは楽になれるかな。
もう、いっその事
本当に男の子になれたら良いのに。
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チャコ○ - バリ続き楽しみです…めちゃくちゃ面白いです… (2022年1月27日 10時) (
レス) @page17 id: 160a7ef55b (このIDを非表示/違反報告)
呉城 莉李。(プロフ) - あやめさん» 初めまして(*^^*)お読み頂きありがとうございます！嬉しいお言葉頂けたので更新頑張れそうです！ありがとうございます(´∀`) (2018年8月25日 20時) (レス) id: 96018d2087 (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - はじめまして！！とても素敵な作品ですね好きです！！！！(唐突)更新がんばってください！！！！！めっちゃ楽しみに待ってます！！！ (2018年8月25日 2時) (レス) id: 2e9cde5e4d (このIDを非表示/違反報告)
呉城 莉李。(プロフ) - 兎危@緑君は天使です。これ絶対←さん» コメントありがとうございます（ ；∀；）！有難いお言葉ばかり頂けて嬉しいです！お読み頂きありがとうございます(´∀`)！ (2018年7月28日 11時) (レス) id: 96018d2087 (このIDを非表示/違反報告)
兎危@緑君は天使です。これ絶対← - シッマアアアア！((シッマ可愛いし夢主可愛いし大先生なんか有能だし佳奈ちゃんは可愛いし...神作品ですね知ってます (2018年7月28日 10時) (レス) id: 556657c7c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：呉城 莉李。 | 作成日時：2018年7月10日 1時
