炎の花 【煉獄 杏寿郎】

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私が遠征任務より帰還した数日後、次は師匠が遠征任務に就かれた。

3日後の今朝、朝早くに帰って来て、休息を取っていたはずなのだが…





「A、おはよう！今日は稽古をつけよう！」




洗濯物を干していた時、後ろから声がかかった。
振り返ると、着流しを着た師匠が縁側に立っていた。


髪に寝癖を付けて。



『おはようございます！朝食は召し上がりましたか？それより、良いのですか？師匠は、朝方に戻られました。睡眠を十分に取られてませんよね？まだ辰の刻ですよ？お昼まで睡眠を取られてはいかがでしょうか？』

目は爛々としていて、眠そうな素振りは全くないが、帰ってきてから4時間ほどしか経っていない。
単純計算しても2.3時間寝れたかどうかというところだ。

「朝餉は今から食べに行く所だ！行く途中でAを見つけたので声を掛けた！！
身体のことなら心配無用！むしろ、任務中移動ばかりだった！これ以上睡眠を取っていたら、身体が鈍ってならないのだ！」

『師匠が大丈夫なのであれば…！師匠に稽古つけて頂ける事は、大変喜ばしい事です！！
洗濯物、干して来ます！！師匠も朝食を食べ終えたら、訓練場まで来て下さい！待ってます！』

「うむ！」


満足そうに頷くと、居間へと向かって行った。



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半刻ほど経ってから、隊服に着替えた師匠が訓練場へと姿を現した。



『よろしくお願いします！！』

「何処からでもかかってこい！」







「うむ！攻撃の威力も上がってきたし、俺の速さにもついてこれるようになったな！上出来だ！」

『…っふ、はぁっ、はぁっ。あ、ありがとう、ごさい…っます。』


師匠はそう言ってくれるものの、息の上がっていない師匠に対し、私は息が上がっている私はへたり込んでいる。


「3分休憩したら、再開するぞ！それまでに呼吸を整えるんだ！！」

『…はいっ！！』







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「良い太刀だが、踏み込みが甘いっ！」

『はいっ！！』

「もっと、早く！！」

『はいっ！！！』

「攻撃の手を止めるな！打ち続けろ！！」

『…っはいっ！！』

「隙を見せるな！！」

『…っう、ぐっ』

「立て直しが遅いっ！！死ぬぞ！！」

『…はいっ！！！』






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良しっ！！師匠の間合いに詰めれた！！





『はぁぁあっ！！！』


「…っ！？」



そして、師匠の頬に木刀が掠り、一筋の傷が出来た。






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