炎の花 【煉獄 杏寿郎】

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ぶつかり合う衝撃で、辺り一面が砂埃に包まれる。



…っ砂埃で見えない。




少しずつ砂埃が晴れて、2人の姿が現れる





私の目に写り込んだのは…





刀を振りかぶった状態でみぞおちに、猗窩座の腕が貫通している師匠の姿



『…し、しょ…し、っ師匠ぉおぉおおっ！！』



「死ぬ…！死んでしまうぞ、杏寿郎！鬼になれ！！鬼になると言え！！


お前は選ばれし強き者なのだ！！



かっ…！！」



師匠が致命傷を負いながらも、猗窩座の頸に刃を振るう。


しかし私は、目の前の状況に頭が付いて行けず


師匠が、師匠がっ！！どうしよう…っ！


ただ呆然と立ち竦む事しか出来なかった。






「オオオオオオオ！！！」



師匠が叫ぶ中、炭治郎に動きがあった。



『炭治郎…！？』


炭治郎が、刀を取りに走って行ったのだ。

ようやくここで、私も加勢しなければ！！と、頭を切り替え師匠の元へと向かおうと走り出したのだが…


『…っぐ』


走り出した時、出血による貧血で視界が回り足が縺れ、倒れ込んだ。


『くそっ！』


思ったより身体は限界だったらしく、すぐに立ち上がる事が出来ない。



「オォォオオオオ！！」

「アアア！！」



「退けえええっ！！」


「あああああ！！！」




師匠と猗窩座、2人の咆哮が響きたる。




「Aさんっ！！伊之助ぇっ！！動けーーーっ！！！煉獄さんのために、動けーーーつ！！！」



刀を手に持った炭治郎も後方より叫ぶ。





『…くっそ、私の身体 動けよ！！こんのおぉぉぉおっ！！』






最後の力を振り絞れ！！
命を削ってでも！！！






『…ぐっ！！炎の呼吸 壱ノ型 不知火…』

「獣の呼吸 壱ノ牙 穿ち抜き…」









刃が届く前に、轟音と衝撃波が起こり吹っ飛ばされる。


『！？！？』






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