炎の花 【煉獄 杏寿郎】

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「あ、えっと…俺が先に出来るようになって、後で2人に教えてあげるつもりなので、今は居ないんです！」

『そうか…まだ、怪我が治ってなくて、激しく動けないという訳なんだな？』

「そう言う訳では…」

『まさか、怠けていると言うのではないな！？』

「ち、違いますっ！」


途端に竈門少年の顔が変になった。


『…顔がうるさい。鼻が効かなくとも、今君が嘘をついている事ぐらい分かる！向上心の無いものは放っておく！胡蝶様の意に反するが、私は君だけと訓練をしよう！』

「他の2人ともしてあげてくだ…っ！？」

『…他人の事を気にしている場合かっ！始めるぞ！！』



竈門少年の腕を引っ張り、問答無用で訓練を再開させた。




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『遅いっ！！』

バシャ！！

「…うっ。」

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『それが本気か！？目ですら追えてないじゃないか！！呼吸も乱れている！』

「はいっ！！もう一回お願いします！！」



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『死ぬぞ！！』

「…っく。」


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『鈍間っ！！』

「あっ！」


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『いい加減、防げ！！』

「ぎゃー！」

ビッシャァァ！

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『連敗続きで悔しくないのか！？』

「物凄く悔しいですっ！！次、お願いします！！」



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『…ふんっ。』


「あ、ありがとうございました。」


『…最後の方は私の早さを目で追えてきていた。早く、常中を会得する事だな。』

「…はいっ！！また、明日もよろしくお願いします！！」

『うむ！また、明日！…って、違う！！』


「Aさんは、もう訓練をしてくれないのか？」

この短時間で大分懐かれたようだ。
口調も砕けてきたことから、その事が伺えた。





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