大炎上祭-20-挿絵あり ページ9
A「はぁーあ、バレちゃいましたか。」
今まで俯いていた黒島が顔を上げる。その目はどこを向いているのか分からず俺の不安を掻き立てた。
A「あーあ、セッカク良い子ちゃんの"僕"でいてあげたのに…そこまでイうのなら仕方がないですよね。」
つぼみ「A君…?」
黒島は鬱陶しそうにネクタイを緩め、縛っていた髪をほどき、メガネを外した。
雰囲気がガラリと変わる。
まるで、人の皮を被った"悪魔"
A「おノゾみドオりにデてきてやったよ。これが"ボク"さ。ハハハッ」
何を考えているのか分からない程に黒く淀んだ瞳が俺を捉える。その瞬間、妙な寒気がして体が震えた。
口は笑っているのに、そう感じられないのは目が笑ってないからか、それとも異様な雰囲気のせいか…
A「ヒサしぶりにヒトマエにデてきたよ〜
まぁオモシロかったかなー、イロんなカンジョウがシれて」
独特なしゃべり方、と言うか音程がずっと同じで聞いてて気持ち悪りぃ…なのに顔はずっと笑っている。
A「じゃーキミのスマホ、ミさせてもらうね?」
西条「…は」
黒島が俺のスマホを見ていく…
俺は確信していた。黒島は人のスマホを見れないと、見られないと…絶対に無理だと。
そう思う根拠は幾らでもあった。
学校では困っている奴がいたら率先して助けに行くし、虐められている奴がいたら迷わず駆けて行くし、俺が話しかけてくんなと言うまでずっと俺に構っていたし、そんな善意の塊みたいな奴が…黒島が…普通に、なんの躊躇もなく、人のスマホを見ている?
いや、裏垢のフォローを外していなかった、スタンプを黙って持っていた。俺が暴いたコイツの本性で想定できた。ハハッ、所詮俺もこいつの演技を信じていた訳か。
A「はーい、ネンリョウトウカー」
俺はもしかしたらヤバい奴を起こしてしまったのでは…?
_____
次の話、視点戻ります。
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ユトナ(プロフ) - sikuraさん» 短い文なのに気持ちが伝わってきてめちゃ嬉しいです。読んでくださりありがとうございます! (2020年3月19日 21時) (レス) id: ecfc7fa73a (このIDを非表示/違反報告)
sikura(プロフ) - え、、好き (2020年3月14日 20時) (レス) id: 8625e8b290 (このIDを非表示/違反報告)
ユトナ(プロフ) - 山さんさん» ありがとうございます!めっちゃ嬉しいです! (2020年1月23日 6時) (レス) id: ecfc7fa73a (このIDを非表示/違反報告)
山さん - やばい、男主の性格好きかも← (2020年1月17日 3時) (レス) id: 926db107d7 (このIDを非表示/違反報告)
ユトナ(プロフ) - さきさん» 更新楽しみにしていて下さり、ありがとうございます!少々お待ちして頂く形となりますが必ず更新しますので、楽しみにしていて下さい。夜分遅くに失礼しました。 (2020年1月6日 1時) (レス) id: ecfc7fa73a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユトナ | 作成日時:2019年7月18日 12時